魔術舞踏会で婚約者と抜け出したはずだったのに、気がついたらヤンデレ王女様が隣にいた

毎年、オーダニア魔術学院では、卒業間近に魔術舞踏会を開催している。
参加者は魔術で自分の姿を変化させ、思い思いの仮装をすることで、最後の学生生活を満喫する。

そんな中で、学院を卒業すると同時に婚約者と結婚することになっている、オレ——シュウ・ハルミントンは、婚約者であるアンナ・クレスファンと学院生活最後のデートで思い出作りをすることになっていた。

しかし、アンナは公爵家のご令嬢であるため、取り巻きたちなどと貴族としての挨拶まわりをしなければならなかった。

だからオレは一人で祭り騒ぎの光景を横目に時間を潰していた。

そんな時、生徒会長であり親友のサーバス・スバスティンはお節介にも、オレが一人でいることを心配して『暇そうだから、生徒会の手伝いとしてパーティ会場内の見回りをしてくれ』と依頼…続きを読む