概要
全てを消し全てとなれ
水を利用し理論上無限に情報を保存及び操作する樹の完成セレモニーの日に事故が起きた。情報操作領域内に正体不明の情報が無限に溢れ出したのだ。加々見雪兎は事故対応に向かう最中に海外に居る筈の北上クリスと出会った。クリスが持っていたのは座標を持たずかつ全ての座標である完全な真空。宇宙の底。黒い球として認識され揺れる真空のガラス玉は安定しようと瞳となり複製を行う。実の肉体を求めクリスの左目と同化し虚の肉体を求め雪兎の身体情報の全てを複製したのだ。肉体の全てを複製した事により人格の複製が起こり新たに現れた二人目の雪兎とクリスの二人は眼差しの向くまま同一の彼方へ――場面転換。
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