カレイなる日々

本作は、作者さまが神田・神保町界隈のカレー屋さんを紹介していくグルメレポートです。
カレー尽くしの旅の始まりに、一話目から胃袋を掴まれました。一話につき一軒ずつ紹介されているカレー店は、どのお店も味やおもてなしに拘りがあり、趣向が凝らされたカレー料理は、どれもすごく美味しそうです。それぞれのお店の素晴らしさもさることながら、いいな、食べたいな、という気持ちが掻き立てられるのは、作者さまの筆致によるものだと思います。
会社の昼休みや、休日のおでかけ、旅行などの際に、とっても参考になるガイドブックのような随筆でした。いつか私も、こちらで紹介されているお店のいくつかを、訪ねてみたいと思っています。

この作品を初めて読んだ時は油断していました。よりによって、深夜の空腹時に読み、あまりのカレーの美味しそうな描写に刺激されて、思わず買い置きのカレーヌードルを食べてしのぎました。その後はこの作品を読む時は極力空腹時を避けることを心掛けました。
この作品の中では、カレーやその周辺に関する情報がよく調べられていており大変興味深く読むことができます。そしてカレーの様々な食べられ方に驚かされました。

とにかく凄いんです。
単なるカレー店のグルメリポートじゃないんです。
カレーの材料はもちろん、国や言葉、習慣や宗教。
そんなことに対する知識がイヤでも増えてしまいます。
筆致は淡々としてますが、行動は無茶苦茶です。
ほぼ毎日、時には一日二回はカレー屋に入ってます。
そしてそれが面白いのなんの！
カレーはもちろん、お店の雰囲気も十分伝わってきます。
ここまで完成度が高いと後は現物の写真が欲しくなるけどそれは欲張り過ぎかも。
興味を持たれた方はこれを参考にして、実際にカレーを味わってみてはいかがでしょうか。

東京は神田・秋葉原・神保町、様々な店が立ち並ぶ街角に必ずあるのはカレー専門店。こちら、そんなカレー店を食べ歩いた食レポで、美味しいカレーを食べたい人必見、読むだけで今夜のご飯はカレー🍛かな！の気分になるカレーガイドの決定版です！

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（230文字）

東京・神田界隈のカレー店を巡る筆者の熱いカレー放浪記です。
カレーのガイドブックといっても過言ではないでしょう。