ロボット花嫁チェリーの本音

マツシタ・スルガはしがない公務員である。

税金の徴収人として務めに励む彼は、何かと人から恨まれていた。

そんな彼はある日、多忙で家事に手が回らない問題を解決すべく、一体のお手伝いロボットを購入した。

桜をモチーフにしたピンクに彩られたロボットを、スルガは〈チェリー〉と名付ける。

人間のようなひたむきさと純情さを持ち合わせるチェリーに、いつしかスルガは家族のような絆を感じ始める。

だがスルガは知らなかった。ロボットであるチェリーには、人であるスルガには決して言えない秘めた想いがあることを――


人とロボットが一緒に暮らすのが当たり前の近未来で、そこらへんの街角で起こりえるかもしれない、少しだけ幸せなラブストーリー。

※別名義で連載していた作品の再掲となります。