想いがつないだ青春を

　佐々原和哉は、ある時を境に人に忘れられるようになってしまった高校生。彼に関わる記憶は、皆のなかから一日ごとにリセットされる。それゆえ、和哉は人と深く関わることを避けて過ごしていた。

　そんなある日、和哉はクラスの人気者である文月咲空に声をかけられる。咲空は、和哉と仲良くなりたいようで、夏休みに遊びにいこうと提案する。

　和哉は、いつものように断ろうとするが、咲空から想定外の言葉が飛び出す。

「私は忘れないよ」

　どうやら彼女は他の人とは違い、和哉のことを覚えているようだった。

そんな彼女に興味をもった和哉は、夏休みのうち三日間を彼女と過ごすことに決める。