大好きなモノを手放さなければいけない。そんな時あなたならどうしますか?

こちらはとある母親が天職を手放すまでのお話です。

その職というのは、乳酸菌飲料の販売員。
雨の日も晴れの日も笑顔と共に配達を続ける彼女は、とあることをきっかけにその職を手放す決心をします。

その最後の5日間をこの短編という1万字以内で、彼女の揺れ動く心理描写をメインに描かれている本作。
読んでいると後半から自然と涙が溢れ出し、ラストはもう誰にも見せられない状態でした。

母親として、働く社会人として、一人の女性として、主人公の気持ちが見事に描かれており、共感できるところもとてもありました。
読まれる皆さんも「そうだよね」と思ってしまう部分があるのではないかなと思います。

何を一番に優先すべきか、何を一番に大切にすべきか。

個人的には順番なんて決められないと思っていますが、生きる上でその順番を決めなくてはいけない面も出て来ると思います。

そんな人生の岐路に立たされている主人公の、過去、そして今と未来にぜひ触れていただきたいなと思います。
彼女を通して、読者にとっても何かしらの希望が見えるのではないかなと思います。

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