概要
とあるボカロ曲からインスピレーションを受けて――
ぼくは、霧の中でひっそりと息づく植物たちの葉擦れの音を聞きながら、机の上のパソコン画面に視線を移す。画面では、緑色の背景に白い文字で英文が表示され、その下には、いくつかの単語と数字の組み合わせによる、複雑な計算結果が示されている。コンピューターの演算処理の結果は、画面上部の大きなスクリーンに映し出された。その映像を見ながら、ぼくは、机の上に積まれた書類の中から必要なものを引き出し、クリップボードに挟み込む。それから、机の下の床に置かれた段ボール箱を開け、中から小さな缶を取り出した。中身は固形燃料だ。それを、コーヒーの粉末を入れた紙コップに入れ、ライターで火をつけた。たちまち、炎が上がり、温かな湯気が立ち上った……。
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