見ないで!大和くん

フレイヤー

第1話 最悪な出会い

 私、楠本ひかる

 台南私立高校の1年生で、部活は、調理部所属。

 ある日、幼なじみの湯島遥と調理したカレーを食べてる時に話しかけられた。

「ひかるん~、イケメンの九条先生の息子がうちの学校なんだって、知ってた?」

(ん~モグモグ、知ってるよ、あやから聞いた)

「ご飯入ってるから上手く聞こえない」

 ゴクッ!「うん!知ってるよ、あやかから聞いてたからね」

 すると、遥は納得していた。

 そして、明日の試合をあやかと遥と私で見に行く約束をした。

 翌日、私達は、サッカーグラウンドに来ていた。

 相変わらずの黄色い声援が、練習から響く。

 あやかと遥が、九条先輩~と声をかけ、九条先輩は振り向いた。

 スマイルで返していたが、私のところに来るなり、キッと睨みつけて来た。

(えっ?私悪い事した?黙ってただけなのに)

 モヤモヤしながらも試合を観ていた。

 試合は、九条先輩のチームが勝った。

 九条先輩のハットトリックを含む5対2だった。

 家に帰る途中、あやかと遥が、九条先輩について教えてくれた。

 身長175センチ

 保育園に通う妹がいること

 名前は、大和って名前だということ。

 そして、ママがめちゃくちゃかわいいとのことを教えてくれた。

 そうなんだぁ~と言いつつ、試合前に睨まれたことが引っ掛かり、イライラしていた。

 回想「お前、邪魔」

 あやと遥に聞こえない声で彼は私にこう言った。

ただ転がって来たボールを返しただけなのに…

 家に着いてからもベッドでイライラしてしまい、弟が、夕飯だよーと来たけど、食べないと言って寝た。

 母は、そういう日もあるんだよって幼い弟に伝えたらしい。

 明日になれば、良い日になると願いながら


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