第5話 涙の未華
九条家は、由香里の故郷に遊びに来ていた。
前日に、学校創設記念日だったことから1泊2日で泊まることになった。
九条家は、台東市にあり、由香里の故郷は、台西市にある。
由香里の父と母も、孫達に逢えて喜んでいた。
だが、話しかけても未華の様子が明らかにおかしいことに気づいた。
そのことに気づいたのは、おやつの時間帯だった。
どうしたの?と聞くと、ある手帳を見せてきた。
由香里は、いつか言わないといけないって思ってたことを未華に知られた。
未華は、自分の誕生日が、2月29日と覚えていた。だが、3月3日と母子手帳に書いてあり、違う!なんで?と泣き出してしまった。
由香里は、未華に理由を伝えた。
「パパが、未華のお名前決めた時に、お役所に、九条未華ですって書いた紙を出すの忘れたんだ!パパ、忘れん坊さんだね~でもねぇ、未華って名前以外にもたぁ~くさん名前考えてたから、最後までずぅ~と頭いたいいたいしてたんだよ?そして、ひな祭りの日の朝に、九条未華ですって書いた紙をお役所に持って行ったんだよ?だから未華は、今の話聞いたからもう泣かないよね?来年は、年長さんだから納得出来るよね?」と
未華は、「うん!」と言い、由香里は、パパやママ達が話そうとしなかったこといけなかったし、ごめんね…と泣いて、抱き合った。
その夜は、みんなで寝て翌朝に、家に帰った。
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