第14話 月のモノの辛さとヒーロー
公園で大和に、月のモノを見られたひかる。
しかし、大和の対応力の良さで大きな影響が無く、病院の先生も訪問して「数日で治るから辛いけど乗り越えて欲しい」と言われた。
月のモノは、一生向き合わないといけないのが女子としての悩みであり、大和のような理解のある男子もいる一方で、理解の無い男子もいるし、月のモノも人によって違うために一概に軽い重いというのは、気温差や体調、ストレスなどの悩みが理由で、前後することがあるし、火照りや腹痛や倦怠感やイライラや食欲減退などの症状が続く場合もあるし、そもそも月のモノが止まってしまうことだってある。
酷い場合は、何ヵ月も来ないってなることだってある。
ひかるの場合は、通常の月のモノのペースだった。
初日は、めまいを含むズンッと来るモノがあり、薬を服用して抑えていた。
2日目は、だるさがあり、日曜だったから母達言って部屋で静養した。
紘喜達は、公園で遊んだらしく元気にはしゃいでいたと由香里さんが教えてくれた。
そして、身体が落ち着いた?3日目にある事件が起こる。
朝から水泳の授業があった。
若い男の先生だったので、月のモノなんですと伝えたら理解してくれ、女子達は全員見学で良いよと言ってくれた。
その先生が何故そうしたかと授業終わりに聞いたら、「一人辛い人がいるのに周りが泳いでいたらその子が不安になるし、なら連帯感で見学にしようということだよ」という言葉聞いて泣いてしまった。
「先生も彼女がいて月のモノの辛さを間近でみてるからわかるんだよ」と言われた。
そして、水泳見学中にあやかから「ねぇ~?ひかる~あっちのレーン見て!?」と言われて振り向くとそこには「大和君?」がいた。
187cmの長身から優雅に泳ぐ姿に思わず見惚れたひかるだった。
長身もさることながら大胸筋や鎖骨、6つに割れた腹筋、太ももなどの筋肉やしなやかな腕から放たれるフォームが美しい。
私にとってのヒーローは、大和君以外いないと思った瞬間だった。
その翌日は、水泳の時の大和を思い出しては、ニヤニヤが止まらない上に、月のモノの火照りもあり、授業に身が入らない状態だった。
そして、ようやく落ち着いた?のは、5日目とはならず、体温が高く不安定な日々を約2日送ることになった。
本当の意味で落ち着いたのは、8日目だった。
そして、一月に2度味わうこの痛みに耐えながらの生活は、とても辛いけれど、大和君や家族や友人達のおかげで楽しく生活出来ているんだと改めて思える大切な出来事となった。
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