第8話 大和の過去と電話の詳細
暑さと月のモノと大好きな大和君にお姫さま抱っこされているという状態だが、私は、ぐったりしている。
「今、家に連絡するから待ってて?」と言われ、電話を掛けたところまでは、記憶がある。
そしてここからは、後に聞く話。
大和は、ひかるをお姫さま抱っこしつつ、紘喜に連絡をした。
「もしもし、紘喜?大変だ!お前のおねぇちゃん、倒れてしまった!誰か家にいるか?」
「えっ!大和兄ちゃん?姉ちゃんが倒れた!?家には、僕しかいないよ?どうしよう~」
「パパやママは?」
「いないよ?パパは、海外に行ってるからいないし、ママは、スーパーの特売セールで電話しても出ない」
まじかよ?ってか、母親も言ってたなぁ~
「今日は、電話出れないからね」と。
ヤバいなぁと悩ませていると、紘喜からある提案をされ、その提案を聞いた大和は、紘喜にお願いと言って連絡してもらった。
その相手とは?
「はい!もしもし、牧野クリニックです。あら?紘喜君?どうしたの?」
「あっ!遥姉ちゃん!今ねぇ、お姉ちゃん倒れちゃった!大和兄ちゃんに家まで運んでもらってるけど、僕しかいないし、しかも出血しているんだって!」
「出血?ちょっと待ってってね院長呼んで来るから、紘喜君達は、お家に居てくれるかなぁ?お姉ちゃんと院長先生で、紘喜君のお家向かうからね」
うん!わかった!と頷く紘喜。
紘喜達は、家に着き、ひかるを寝かせた。
一方、遥は、母に連絡し、ひかるの家に向かっていた。
遥から話を聞いた母は、月のモノの可能性や貧血を示唆し、急いでひかるの家まで車を走らせた。
遥達が家に着いた頃、ひかるの母由美子とすれ違った。
何事?という状態だったが、理由を説明したら納得していた。そして、紘喜や大和、ひかるに居なかったことを詫びた。
ひかる達は、理由をわかってたので、大丈夫だよと言ってくれた。
ひとまず、ひかるのことは遥達にお願いして紘喜や大和からひかるの様子を聞くことに、すると、大和の鞄からいろいろ出てきたので、失礼を承知で聞いてみた。
大和は、恥ずかしいって素振りなく理由を話し出した。
その理由や鞄の中身とは?
鞄の中身は、鉄分補給飲料や水、絆創膏や体温計、ガーゼ、月のモノを抑えるナプキン類に、ハサミや包帯、裁縫セット、ハンカチや
傷を消毒する液体など様々あった。
これらを常備する理由は、母である由香里が月のモノに苦しむ姿を見て助けてあげたいと思うようになったからとのことらしく、ひかるの母は、その話を聞いて泣いていた。
そして、ひかるが目を覚まし、落ち着いたところで状況を理解したはずが、恥ずかしい気持ちとなんで?大和君がいるの?という気持ちで、夢?とすら言い始めた。
しかし、みんなから言われた「現実だよ~」に更に顔真っ赤になっていた。
ひかるは、大和が背中を擦ったり、「大丈夫?」などの言葉が嬉しかったことを大和に伝えた。
本人は、ありがとうって言われることは嬉しいよ。だけど、当たり前の事をしただけさと言っていた。
紘喜や他の人にもありがとうと伝えた。
そして、ひかるが寒そうにしていたのを見た大和は、バックハグと「暖めてあげる」という囁きを皆がいる前でやり、ひかるは、「見られてる!恥ずかしいから~」と言うと、
「えっ?じゃあ止める?」
「嫌だ」
そして、耳元で、「ひかるのことが好きなんだけど、ひかるは、俺のこと好き?
好きなら付き合う宣言したいんだけど?
ダメ?」
その言葉にますます顔を真っ赤になり、恥ずかしくて、大和の目を視ることが出来なかった。
周りからは、どうしたの?と言われ、ひかるは、更に顔を伏せた。
しかし、大和に「大切にするから」の一言を言われ、「よろしくお願いいたします」と大和に囁くと、大和が、「俺、九条大和は、楠本ひかるさんとお付き合いさせて頂くことになりました」と宣言。
周りからは、おめでとう!という声が溢れた。
遥達は、仕事があるからと、楠本家を後にした。お礼にケーキを頂いて。
紘喜は、大和兄ちゃんとひかる姉ちゃんが結婚すればいいのになぁ~と言っていた。
そして、母と紘喜は、ひかるにある言葉を伝えた。
それを聞いたひかるの反応とは?
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