理想、正義、愛。追い求めるには大切なものを手放さなければならない。

品行方正な王国騎士アルノー。物語は彼を中心にして動いていきます。

冒頭からいきなり要人暗殺という物々しい事件から始まりますが、アルノーを取り巻く登場人物たちとの掛け合いがとても楽しく、また丁寧に描かれている世界観にもすっと入り込んでいけます。


あらすじにも書かれているとおり、物語の展開が序盤からガラリと変わっていくのですが、そこに至るまでのバッグボーンがしっかりと綴られているため、時にはかの人物に感情移入してしまうかもしれません。


また敵対する陣営の登場人物も魅力に溢れています。
本作品は剣と魔法のファンタジーですので、迫力のある戦闘場面からも目が離せませんし、途中で挟まれる登場人物たちとの会話がより臨場感を演出しているように感じました。



さまざまな権謀術数が巡らされた至高のダークファンタジー。
ハイファンタジーがお好きな方も、久しくファンタジーに触れていなかった方にもおすすめ出来る作品です。

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