どんな過酷な環境でも花は咲く そう信じさせてくれる救いの物語

 超高齢化社会が進むにつれて、深刻化していくであろうヤングケアラー問題。
 他の大勢の学生たちとは大きく違う青春。
 キラキラしたものでは無いし、泣きたくなるような虚しさが一杯だけれど、それでもささやかな喜びを見つけて笑うことを忘れない。
 そうやって、静かに自分自身を形づくろうとしている思春期の少年たちの様子が、鮮やかに描かれています。
 
 最後の一文が切なくも温かいです。

 作者の優しい眼差しを感じる作品。是非ご一読ください。

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