概要
部活仲間の男子・希和のことは大事だけど、友達としてしか好きになれない。
今は悩むことない、そのうち恋愛だって分かるようになる――そう思っていた頃。
後輩の女子・陽向から、詩葉は熱烈に慕われるようになる。
さらに、親友の意外な一面を目にしたことで、詩葉は自身の恋の形に気づく。
私、女の子が好きなんだ――その自覚から、本当に大切なものを見つける日々が始まる。
合唱・ゴスペル・ミュージカルといった多彩な音楽と共に、恋を叶え友情を守るための歩みを描く青春GLストーリー。
拙作「Rainbow Noise -雪坂高校合唱部-」をベースにした小説です。どちらを最初にお読みいただいても構いませんが、今作の方が分量・構成ともに読みやすいと考えて
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!秘する花を知ること、知らないこと。
百合×BSS男×合唱=破壊力!!
これは凄い激烈青春小説ですよ。
女子高校生:詩葉(うたは)は合唱部員。中学からの友達二人と一緒に練習や勉学に励む毎日。そんな彼女は「恋」がわからない。男友達:希和(まれかず)に好意はあるが、恋ではないという確かな感覚。どっちつかずの感情、厳然と存在する男女の違い……モヤモヤを抱えながらもトクトクと続くかと思われた日常。
しかしその日々は、可愛くて自分にゾッコンな後輩:陽向(ひなた)の登場と、ある出来事により終わりを告げます。
その衝撃に戸惑い、狼狽えながらも明日は来る。
両親との価値観の違い、世間からのまなざし。
希和の自分への慕情、自分からの友情。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!最高の仲間に、あなたに出会って。色鮮やかに変わり出す少女の物語です。
舞台は高校の合唱部。
主人公は、等身大の高校生の女の子、詩葉。
彼女には、自分でもまだ気づいていないある「秘密」があった。
本作は、作者様の前作である『Rainbow Noise ~雪坂高校合唱部 ~』を、ヒロインの柊詩葉の視点で再編された作品です。
心のどこかに人と違う感覚がある、なにかがしっくりこない…「恋」がわからないことで悩み、孤独に葛藤する詩葉が、いかにして運命の人と出会い、人生に光を見出していくのかが語られるのが本作。
前作Rainbow Noiseは、合唱部を舞台とした『青春群像劇』という印象があったのに対して、
こちらはひとりの主人公の内面を深く掘り下げていく、『恋愛小説』…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「好き」なだけではままならない世界でも
本作では女子2人の恋愛が描かれると同時に、互いを思い合う男女の様子も描かれています。
詩葉を一途に思い続ける希和と、希和を「好き」なのに彼の恋人になる自分が想像できない詩葉。
自分に対して恋愛感情を向けてくる希和のことを、詩葉は彼と同じ「好き」を返せないと悩む。やがて詩葉が自身の性的指向を自覚すると、2人の物語は加速していきます。
相手と同じ「好き」を返せたらどれほど幸せでしょう。けれど心の安寧を求めて楽な道を選ぶことは、相手と向き合うことを諦める不誠実な行為でもあります。
人間同士思い合うことは尊いはずなのに、性別によって線を引かれてしまう世界で、もがき苦しみながらも詩葉は希和と向き合…続きを読む