乗り始めの切っ掛けなんて幾らでも在る。でも変わらないのは、乗った者を何処にでも自由に何時でも連れて行って呉れる。そんな愛さずに居られない相棒に成って仕舞う其れがバイクと言う魔性の乗り物。
夜走りの缶コーヒーの暖かさ。ダチとふかすタバコのうまさ。冬の寒さも春の温かさも、全てバイクが教えてくれた。勿論、どれもこれもバイクに乗らなくたって知っていること。けど、バイクから教わった全てはサイコーに楽しいんだ。バイクに乗って気付くそんな些細なこと、それがひしひしと伝わってきます。
十代最後の頃、友人達と詳しくも無いバイクに色々悩みながら皆でわちゃわちゃ。この描写があっただけで懐かしさのあまり、ブッ刺さりました。乗るだけで楽しい、あるだけで楽しい。そして納車される瞬間のニヤケっぱなしになる顔面、わかる。作者様が「バイク好きなんだなぁ」って分かる描写が散りばめられた、思わずにやけてしまう作品です。
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