長い付き合いになりますね

　ひとこと紹介に載せた言葉が、今、５３話まで読んだ私の中に生まれた言葉です。

　混血である事から受ける迫害、どんどん追い立てられるように絶望的な状況へと向かう物語です。途中、プラスになると思わされる闇の精霊との出会いがあるものの、それで全てが覆るような安易な俺tueee物語であろうはずもなく、否応なしに主人公の頭上から落ちている影は色濃くしていきます。

　しかし主人公の持つ勇気、それを原動力とする努力は、題名の通りの力を、手にしていくのだろう力強さを感じさせられます。

　しかし、これは「題名にあるから当然でしょ」というような軽いモノではないはずです。

　題名にある、つまり超常的存在から与えられる力ではなく、主人公の生き様、志向、行動…その全てが、身に着けさせていくはずだと、無言ながら雄弁に語るストーリーがあるからこそ、読者は確信できるはずです。

　できるからできるとしかいえない物語に飽きた人こそ、この「できるからするのでは軟弱だ。できなくとも挑むから素晴らしい。挑むから手が届くのだから輝いている」そんな物語にハマって欲しいのです。