概要
天使は今日も止まり木に腰をかけ、顔をうずめていた。
生きる意味を失い、自堕落に生きてきた男はある日、天使に出会った。
満ち足りた日々。けれどやがて天使に異変が現れて――
満ち足りた日々。けれどやがて天使に異変が現れて――
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!その目にはっきりと見た天使の姿
特別な才能を持った絵描きの家に生まれながら、写真技術の台頭により職と生きるよすがを失った男が、天使と出会う物語。
シリアスな雰囲気のハイファンタジーです。タグにもあるとおり「人外」「異能」が登場しますが、決して戦いの物語ではない作品。
この異能というのも、主人公の家系に伝わる「見たままを写実的に描くことができる」という力のことを指しており、確かに超常的ではあるものの(技術や技能ではなく遺伝的な能力であるため)、いわゆる「異能バトル」的な作品のそれとは趣が異なります。
つまりは人の生き方や生き様の物語であり、人間ドラマ的な部分が魅力のお話です。
主要なモチーフでありまたテーマであ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!『あなただけの天使を』
見た対象をありのままに描く異能を持つ一族が、写真の台頭と共に落ちぶれ、最後に残った末裔が財産を食い潰しているところからお話はスタートします。
主人公の家に届けられた一枚の写真、それは両腕のあるはずの部分が一対の翼になった可憐な少女……まさに天使のものでした。
主人公は天使に会うために妖しげな場所に足を踏み入れ、そして、店員に言われるがまま家に天使を招きます。
聖水と林檎、そしてパンを与え、天使の美しさを描こうとする主人公でしたが、なかなか思い通りに描けない中、天使はどんどん弱っていく……それて……。
という作品なのですが、幻想生物の描き方がとても細かくて、多分動物好きな方にはクリテ…続きを読む