概要
陰謀?政争? むずかしいことはよくわかりませぬ!
寺に身を寄せていた没落貴族の娘「斎(セイ)」は、そこで年上の「入道の宮」と出会う。彼は親王でありながら、政から遠ざけられやむなく出家した不遇の人だった。
しかし流行り病で帝や春宮が相次いで死去すると、入道の宮は還俗して即位、「花琉帝(かりゅうてい)」となる。誰よりも彼の近くに居たい斎は、「斎(いつき)」と名乗り男子として昇殿する――。
それから五年。
武官として活躍する斎はいつしか「枸橘の君(からたちのきみ)」と呼ばれるようになっていた。しかし女だと隠し通せていると思っているのは本人だけで、実は宮中では斎が女であること、帝の寵愛が異様に深いことはバレバレだった!
いつ彼女が女に戻って入内するのだろうと周囲がやきもきする中、左大臣が自分の娘を中宮にと画策していることを知った斎。迷い
しかし流行り病で帝や春宮が相次いで死去すると、入道の宮は還俗して即位、「花琉帝(かりゅうてい)」となる。誰よりも彼の近くに居たい斎は、「斎(いつき)」と名乗り男子として昇殿する――。
それから五年。
武官として活躍する斎はいつしか「枸橘の君(からたちのきみ)」と呼ばれるようになっていた。しかし女だと隠し通せていると思っているのは本人だけで、実は宮中では斎が女であること、帝の寵愛が異様に深いことはバレバレだった!
いつ彼女が女に戻って入内するのだろうと周囲がやきもきする中、左大臣が自分の娘を中宮にと画策していることを知った斎。迷い
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!恋心と愛情が丁々発止! 帝と少年を装う少女の三番勝負!
仏門から還俗し、24歳で帝位を継ぐこととなった花琉帝(かりゅうてい)。その傍らには常に、彼が封じられていた寺より連れ来た少年、斎(いつき)が在る。武官と蔵人を兼任し、帝に寵愛される斎は「枸橘の君」と呼ばれるひとかどの人物となっていたが……実は女子であることはすでに公然の秘密であったのだ。
女子でありながら男子として帝を守ろうと誓った斎さんですが、帝の最重要課題は子を成すこと。だからこそ揺れるのですよ。自分の中の女心と、貴族の娘なんかじゃない身分の差の狭間で。
ちなみに彼女は一度、帝の求愛を突っぱねています。そして今は帝に世継ぎを成すため妻を娶るよう進言しなければならない立場でもあっ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!空舞う小鳥に憧れて。平安の彩きらめく宮中で、恋を賭けた勝負が始まる!?
雅な筆致と丁寧な時代考証、個性的でいとおしい登場人物たちによって織られた、さらっと読める平安時代風恋愛ストーリーです。
雀のように素直で元気で愛らしい男装少女「斎」と、不遇な育ちから一転、帝の座へ即位することとなった「花琉帝」の、ちょっとラブコメ風味な恋愛勝負となっております。勝負? ええ、タイトル通りに勝負でしたね!
全体の長さも短編の域ですし、テンポ良い展開とわかりやすい人間模様、魅力的な人物たちに引っ張られて、あっという間に読めると思います。読み進めていくうちに、二人の幸せを願う気持ちが強くなっていくことでしょう。
年齢、性別問わず、誰でも楽しめる物語です。ぜひご一読くださ…続きを読む