概要
研鑽した剣術の果て、彼らを待っていたものとは――純剣術短編
師範・谷上彦市が次期道場主たる伊草鉦巻の凶刃に倒れた。
国を出ると言った弟、鉦巻を止める為に道場の双璧――彼の兄たる忠邦が、仇を討つべく夕闇を駆け抜ける。
待ち受ける鉦巻――駆け付ける忠邦。
椿の大輪が落ち始めた凍てつく寒空の下。
果たして一刀の閃きは、どちらに勝利をもたらすのか――
純剣術短編。
国を出ると言った弟、鉦巻を止める為に道場の双璧――彼の兄たる忠邦が、仇を討つべく夕闇を駆け抜ける。
待ち受ける鉦巻――駆け付ける忠邦。
椿の大輪が落ち始めた凍てつく寒空の下。
果たして一刀の閃きは、どちらに勝利をもたらすのか――
純剣術短編。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!これはひとつの秘剣を巡る悲劇
伊草忠邦の剣の師であった谷上彦市が斬殺された。それも彦市の跡を継ぎ、刃鳴流剣術道場の主となるはずだった弟、伊草鉦巻の不可思議な剣——蛇のごとくにうねり、防御をすり抜ける秘剣によって。鉦巻は夜の内に国を出ると言い残し、場を後にした。師の仇を討つべく忠邦は弟を追い、そしてついに対峙する。
剣劇です! 時代物で剣術を描いた作品、なかなかに少ないものですが、それを真っ向から描き出している作品なのですよ。
剣士が立ち合う緊迫感をそれぞれの構えの意味から説き、じっくりと対決を見せてくれているのがまず良し。そこへやるせない心情劇を絡ませ、人と人とのドラマへ仕立てているのがさらに良しなのです!
秘剣と…続きを読む