誉め言葉として「普通」

題記は皮肉や遠回しな嫌味ではなく、なろう系を読みすぎると忘れがちになる普通の基準を思い出させてくれるという意味であると伝えたい。

昨今のなろう系は「中世ヨーロッパをイメージしてほしい」の一言で場面描写を読者側のイメージに任せて具体的な描写を省略している中、この作品は和風ファンタジーというイメージの下地はあるものの読んだ内容で場面がイメージできるほど描写がしっかりしている。
登場人物の心情の描写や主人公への態度の移り変わりについても筋道をつけて「そういう設定のNPC」というよりも「一人の登場人物」として共感しやすい。

星の数から大衆受けはしていないのかもしれないけれど、個人的には作品のスタイルや面白さについてはかなり好感触。

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