愛情と、絶望と、回生の物語。

主な登場人物(?)たる妖達への深い愛情と、同族たる人間への飽くなき絶望と、奇縁を持つ仲間を頼る主人公の回生の物語。
敢えて主人公の発言を省き、私情を晒すことで臨場感を演出する技法は語りの雰囲気を盛り立てています。ステータスや経験値といったゲーム要素を表に出さず、あくまでも困難な状況に陥った個人の苦悩というスタンスを崩さない姿勢も好感を持てます。
願わくば主人公に、人間(過去・歴史)もまた全体悪だけではなく、個別の属性から郷愁の念も持てる日が来ることを願いつつ。

私信:連載2周年おめでとうございます。このような手段でしか応援出来ませんが、いつも更新を楽しみにしています。
創作は義務ではなく作者の想像力に依ると理解しているので、無理せず伸び伸びと暴れ廻ってください!

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