第8話「脱衣パート①」
そして、ここに本作では
ワーオ!※セクシー声のSE※
ブブブブブ、ブブブブブ…
突如、霧子の
「ちっ!誰よこんな時に…あら?お
霧子は何も言わずに携帯電話を仕舞った。
「
「いや、出たら出たで困るのは私の方なのだけれど……」
「
「あらゆる権力を駆使して私の居場所を突き止めて
「あ、はい。なんですか?」
「もし今回もまた手を抜いて最後までやらずに逃げたりしたら…あなたのそれ、錆びた
「ひいッ!!!!!」
それとは、太陽の股間に鎮座する太陽の子、アポロンのことである。
霧子はあろうことかアポロンを鋸で切り落とすと言ったのである。
神殺しのチェーンソー…
神を殺すならチェーンソーを使え。
これは知る人ぞ知る格言である。
霧子はバベルを建造しつつあったアポロンに気がついていたため、それを理由に逃げた前回の対決を踏まえ、釘を刺したのだった。
わかっているとは思うが、アポロンに釘を刺したわけではないぞ!
絶対死ぬほど痛いからやめようね!
錆びた鋸も釘もどちらもダメだぞ!
片方は良いとかないからな!
余談だが、実は男の妙な動きの裏にある要因に気がついている女の子は意外と多い。男の読者は気をつけた方がいいぞ!
特に腰を引くなどバベルが
「あら?返事はどうしたの太陽。まさか私を
「は、はい!!わかりました!!最後までちゃんとやります!!」
「よろしい。…じゃあ
(ちょっと待った!それって、最後まで脱がし終えた後…試合が正式に終了した後には報復があり得るってことですか!?)
やはり
「はい。ルールは遵守しますからご安心ください」
霧子は霞の顔に覚悟と緊張を感じ取り、部室を出ていった。それと同時に電話に出た霧子の手元の携帯電話からは「なんで早く出てくれないのかなあ!?じいじは心配したんだぞお!?」という泣き声のような声が漏れていた。
霧子が去り、二人きりとなった部室には沈黙と緊張が満ちていた。
カチッ…
その音は、部室の外から霧子の声が聴こえなくなったのを確認した霞が部室の鍵を締めた音である。
これでもうどこにも逃げられないよ…
太陽には「カチっ」というその音がそう聞こえた気がしていた。
脱がす側の太陽が逃げられないと感じているのもおかしな話であるが、童貞なんてこんなものだ。
女体に興味はあってもいざとなるとビビる。
じっくり視たいけど直視できない。
童貞はそんな悲しくも切ない二律背反で成り立っている。
「…おい、そろそろ始めるぞ」
「えっ?あ、はい。そ、そうですね。じゃ、じゃあ何から
ここでもう一度確認しておこう。
霞の本日の着用物は以下の通りである。
①ジャケット(
②ウイングカラーシャツ(
③ベスト(
④トラウザーズ(
⑤クロスタイ(
⑥ハイソックス(
⑦タンクトップ(
⑧チューブトップブラ(
⑨ショーツ(
⑩フィンガーレスグローブ(
霞はこれらの十点内七点を太陽に脱がされることになる。
何を脱ぐのかは霞が決めて良いものの、脱がすのは七点、それも太陽が脱がせるのだ!
これがどういうことかわかるだろうか?
仮にブラとパンツ(着用物一覧での表記はショーツだが、やはりパンツとはパンツなのだ!)の下着を死守したとしよう。というよりその二点は確定しているだろう。
では、残りはどうする?
下、即ちトラウザーズ(ズボン)を残すならば上半身には多少触れられる覚悟はしておくことになる。霞が着ているのは動きやすさを追求したフィット感抜群のピタッと密着するタイプのタンクトップであり、それを着ている以上、それを他人(太陽)が脱がせる時に触れたとしても故意にはならない。つまりは腰や腹、肩や腕、あるいは
しかし、だからといって上、即ちタンクトップを残すならば下半身が無防備になる。
霞が穿いているトラウザーズもまたタンクトップ同様に動きやすさを追求したフィット感抜群のスリムタイプである。つまりはそれを他人(太陽)が脱がすとなると
更には脱衣後には上半身タンクトップにパンツといういかにもな格好になり、太陽の中にある
パンツとブラに次ぐ三点目の選択肢、それはある意味では究極の選択なのである!
そして、伝説へと語り継がれる脱衣が始まる…
いやすまない。伝説にはならない。
「…ではタイを取れ」
「わかりました。タイを脱がせます」
ここで、
この先は本来とは
プレゼントの中身は…
霞の心の声だ!!!
本来この先は作品は主人公である太陽の心の声のみを
が!
が!!
があっ!!!
ぐわあっしかし!!!!
この状況で太陽の心の声など聞きたいだろうか?
否、童貞の心の声を聞きたいだろうか?
俺は聞きたくない!
いや、作品としてはそれはそれで悪くないかもしれないが、今回は霞の心が重要なテーマになっている気がする。
だから以後は霞の心の声を届けよう!
これは、話数が進んでも踏襲するぞ!
では、
「わかりました。タイを脱がせます」
(
霞は太陽の股間を視てしまった。
そこには期待と興奮によって熱を帯びたアポロンがバベルを建造していた。
ちなみに、霞は霧子同様、正真正銘の処女である。妹はいるものの、男の兄弟がいないためアポロンにもバベルにも免疫はない。
「じゃ、じゃあ…えっと…脱がせますね」
太陽はバベルを隠すことを諦めたのか、腰を引くのを止めて霞に近寄ると、霞の首の後ろに手を回した。
「なにっ!?ちょちょちょ!?ちょっと待て
「えっ!?な、何ですか!?俺なんかしちゃました!?」
(こ、こいつ本気か?いやまさか…でも本気だとすればここで拒めば完全なルール違反になる。…いやでも、タイを前から手を回して取るなんてまるでキ…キ…キスをするみたいじゃないか!!)
そう、太陽は首の後ろでホックで留められているタイを前から手を回してホック取ることでそれを脱がせようとしていた。
つまり、太陽は正面から霞の首に手を回してその体勢の
これは
「……いや、なんでもない。タイのホックは首筋にあるからな」
「え?あ、はい。わかってます。結ぶタイプじゃないやつは使ったことないので少し手間取るかもしれませんが、なるべくすぐに脱がせますから」
そう言うと太陽は再び霞の首に手を回した。
(近い近い近い近い近い近い近い近い近い近い近い近い近い近い近い近い!!!こいつは天然の策士なのか!?)
天然、それは言い得て妙である。
なぜなら太陽は、霞の感じている距離感について全く気がついていない。否、気がついていたらそんな真似はできない。
何故なら霞は霧子とは系統が異なるものの女として魅力的であり、更には霞もまた霧子同様にいい匂いがしているからである。
霧子がいい匂いをしているというのは前作(二回戦)で触れているので気になる読者はチェックだ!
「く……ふ…う……おいまだか!?」
「す、すみません!ホックの外し方がわからなくて…あ、そうだ。眼で視て外し方を確認したいので屈んで貰っていいですか?」
太陽はホックを目視して留め具の部分を確認するために頭を首の後ろに持っていこうとたが、身長の関係でそれが出来ず、霞に屈むことを要求した。
尚、
「…あ、ああ。わかった。こ、こうか?…はぁん!?」
(なっ!?ななな…馬鹿かワタシは!?なんて声を出しているんだ!!!!くそ!!)
屈んだ霞の首の後ろに顔を回した太陽の吐息が首筋を撫でた瞬間、霞は声を漏らした。
その声は、声を漏らしたというよりは声を上げたと表現するほうに近い声量だった。
「すみません!
「……あ、ああ。そうだな。次からはタイのホックの取り方くらいちゃんと調べておけ」
「はい!」
(…嫌味が通じないのかコイツは?というかさっきの声、変に思われてないか?吐息をかけるなんて卑怯だ…覚えていろ……)
こうして、太陽は苦戦しつつ一点目となるタイを脱がせ終えた。
残り六点もあるのに霞はたじたじといった状況だが、どうなるこの脱衣!!
では、次回また会おう!
次回「くっ!ふあっ!ば、馬鹿そこはダメだっ!」
乞うご期待!!!
※次回の内容は保証出来かねます。
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