最終話「過去、そして現れた新キャラ」
カポーン…※お風呂的なSE※
普段は二人共に忙しいためシャワーのみで済ませる事が多く、
え?
実の姉妹で時間が重なっても一緒に風呂など入らない?
そんなこと言うな。
家族は仲良しが一番だぞ。
「ぐあああああああ!!」
「!?!?ちょっと
洗髪の途中に突然頭を抱えて悶絶した霞を
だが、その声は霞には届いていなかった。
(くううう…ワタシはなんてことを!!よくよく考えたらあんな真似しなくてもなんとかなったんじゃないのか!?)
あんな真似とは、
「
霞は霧子の声に気づいていなかった。
(
霞は太陽とのキスを悔やんでいた。
そして、それと同時に…
(あれがワタシの初めて…ファーストキス…くっ!いかん!何をドキドキしている!?これでは本当に…)
「私を
「ひゃあん!?…くく…んん…き、
霧子は霞の脇腹を後ろから鷲掴みにして指先で揉み
「…私を
「うく…はぁ…はぁ…くうう……」
霞は既に離れている霧子の指先の感触の余韻に悶えていた。
(これは駄目だ…やはりあの選択は正解だった…
「……まだ聞こえていないようね。なら今度は謝るまで離さな…」
「聞こえてるってば!もー!キリちゃんはそうやってすぐ意地悪するんだから!」
「!!?
「あっ!?も、申し訳ございません!」
「ふふ、何を言っているの。今は二人きりなのよ。体裁は無用よ。私とあなたは元々従姉妹同士で同級生。たまたま本家と分家に生まれたからあたしが主人であなたが従者という関係になってしまっただけ。他に誰もいない時の私達に遠慮なんていらないのよ。そうよね、スミ?」
「……そうでしたね。ワタクシ達…いえ、ワタシ達は本家や分家という体裁や
「ふふ、お
もしかしたら知らない読者もいるかも知れないので解説しておこう。
霧子は
つまり、霧子にとっての曾祖淑母とは、自身の祖父である
要するに、嵐蔵は霞にとっても祖父だ。しかし、霞は分家なので人前ではお祖父様と呼ぶことはない。というより、嵐蔵をお祖父様と呼ぶとやたらと溺愛されて面倒くさいので呼ばないことにしている。
そして、驚くことにこの曾祖淑母はなんと…おっと、この話に触れるのはまだ少し早いな。
なので!!
別のところに触れおこうと思う!
別とはなにか?
無論、霞のことだ!!!
実は霞は中等部までは当時まだ男子校であった剣ヶ峰学園男子学部(現・桐ヶ崎学園)へ通っていたのだ!
これは先程の霧子と霞の会話にも出てきた家柄による柵に基づく措置であり、霞は桐ヶ崎家に生まれた者として女であっても男として生き、剣ヶ峰家に尽くすという決まりがあったため、女子学部へは入学することが許されなかった。
断言する。
これは悲劇である!!!!
霞は女の子なのだ。
剣ヶ峰家と桐ヶ崎家はその悲劇によって成り立ってきた。
だが、十八年前、剣ヶ峰家と桐ヶ崎家には時を同じくして天才が誕生した。
従姉妹である二人はその柵…いや、仕来りを破壊して同じ学校へ通うことを五歳の時に固く誓った。その誓いの立会人はその日にたまたま剣ヶ峰家へ遊びに来ていた年下の少年だった。
そして、
その二人こそ剣ヶ峰霧子と桐ヶ崎霞の二人なのである!!!
二人は五歳からの十年間で剣ヶ峰家と桐ヶ崎家を変えたのだ!!
そこには祖父の剣ヶ峰嵐蔵と曾祖淑母である
そして風呂上がり…
「ふう…いい湯だったわ」
「そうだね。久し振りにキリちゃんと一緒のお風呂は気持ちよかった」
一応言っておく、キリちゃんというのは霧子のことだ。
「ふふふ…」
「どうしたの?」
「スミ、あなたその喋り方のほうが絶対可愛いわよ」
「なっ!!!」
「赤面するのも可愛いわ」
「か、
一応言っておく、スミとは霞のことである。
二人は昔のように互いを、「スミ」、「キリちゃん」と呼びあっていた。
この呼び方をし合うのは凡そ二年ぶり…願いを叶えた時以来である。
「オヤオヤお二人さんよ、ズイブン見せつけてくれんじゃん」
「!!?」
「??!」
誰もいない筈の霧子のプライベートルームで久々の仲良しぶりを発揮していた二人に一人の人物が声をかけた。
その人物とは…
天!
王!!
山!!!
雹!!!!
二人の曾祖淑母である!!!!!
「
「
霧子と霞は同時に驚きの声を上げた。
「アァン!?キリコ!テメエまたアタシの事をオバサマっつったな!折檻してやるからそこを動くなよ!?」
「あ…いえ
「何一つとして違くねえ!大体にしてテメエは子供の頃からアタシをババア扱いしやがって!オラ!とっととケツだせケツ!ドリルのチ○毛みたく真っ赤になるまでぶっ叩いてやる!」
ドリルとは、マンドリル属に属するマンドリルに似た猿の仲間である。ちなみにマンドリル属の動物はマンドリルとドリルの二種のみである。決して掘削機でもロボットの手についている武器でもない。況してや
それはさておき、雄のドリルの股関の毛は驚くほど赤いのだ。
「
「スミ!そんなこと言ってないで早く止めなさい!」
「カスミ!もし止めようとしたらテメエも折檻だぞ!テメエの場合は漏らすまで
「あ……いやそれは……」
「スミ!照れるのは後にして助けなさい!…ああ!やめて
「……ほう?どういう考えだ?オモシレエから聞かせてみろよ」
雹は霧子の肩を掴んだ手を離し、霧子の言う考えを聞くことにした。もう少しで霧子が脱がされるシーンだったのに…と、悔やんではいけない。
「……言ったらやめてくれる?」
なんと!霧子は半ベソ状態だ!
「ああ、考え次第ではな」
「
「アァン?んなのアタシの勝手だろうが。そう言えばカスミ!テメエはまたアタシに敬語使ってやがんな?次また敬語使ったらマジで漏らすまで擽んぞ?」
「ひっ!すみま…ごめん、ヒョウちゃん」
霧子も霞も曾祖淑母である雹には逆らえないのだ。
それは三人の中での上下関係であると共に、三人の仲での信頼関係の現れでもある。
二人とも雹を信頼しているのだ。
「よし、それでいい。んでキリコ、考えってのはなんだ?そうそう、ヒョウオネエサマってのはやめろ。昔みたくお姉ちゃんでいいだろうが」
「わかった。
「うへっ!?テ、テメエ!退学にすんのは反則だろう!!」
「いえ、反則じゃないわ。だって私は理事長だもの。それをする権限もあるし、そもそも去年度のお姉ちゃんの出席日数は?それくらい自分で把握してるでしょう?言ってよ。ねえ、理事長である私に言ってみてよ。あ、
「ぐうう……
「そういうのいいから早く答えて。私立剣ヶ峰学園高等部特進クラス三年生、
何を隠そう!雹は私立剣ヶ峰学院の生徒であり、霧子と霞とは同学年だったのだ!
曾祖淑母なのにおかしいって?
それは追々説明するから今は待ち給え!
「……み、三日だ…」
「違うわ。二日と早退が一日よ」
去年度の雹の出席日数は二日と早退一日…あまりにも少ない。
普通は即時退学か留年である。
「待て待て!あれは早退じゃねえよ。六限まで受けたぞ!?」
「何を言っているの?放課後の委員会の集まりをサボった人は早退扱いよ」
「ぐぬう……」
「あーあ、もしヒョウちゃんが退学になったら
今のは霞の発言である。
キャラ崩壊ではないぞ!
この三人の集まるこの場ではこれが霞の素なのだ!!
「ちょっ!?なんだそれキモチワルッ!…いやでも
「ふふ、絶対にやるわね。いくら
ズガーン!!!※落雷のSE※
曾祖淑母である雹はあろうことか霧子と霞と同い年だった!!!!
この瞬間、前代未聞にして奇妙奇天烈摩訶不思議極まりない数え年で十八歳となる曾祖淑母が爆誕した!!!!!!
ここで、
なぜ曾祖淑母と
知らない人はいないと思うが、念のため言っておく…
曾姪孫とは、曾祖淑母(曾祖伯淑父母)の立場から見た霧子や霞に当たる者である。
つまり、雹にとって霧子と霞は曾姪孫に当たる。
余談だが、曾姪孫は姪という字が使われているものの、意味としては甥(男)も含まれている。
では本題!!!
なぜ曾祖淑母と曾姪孫が同い年なのか!?
それは、霧子と雹が誕生した年の霧子の父方家系の年齢を羅列することで明らかになる。
仕組みを知れば曾祖淑母と曾姪孫が同い年であることが非常に珍しくとも異常ではないことが簡単に説明出来るぞ!
なお、霞と霧子は雹との関係が同じため霧子と雹のみを例として表記し、霞の父の年齢は省く。尚且つそれぞれ誕生日は異なるが全員を数え年で説明する。
【霧子&霞&雹が誕生した年の年齢】
○
○
○
○
以上だ!!
え?
説明になってない?
そんな筈はない。単純な話だ。
要するに…
曾孫(風雲)の子供が生まれた年に高祖父(天空)の子供が生まれたということだ。
ここだけの話、剣ヶ峰天空は未婚ながら世界中に少なくとも百人以上の実の子供を持つとてつもないプレイボーイなのだ!!
未婚であるが故に雹の姓は剣ヶ峰ではなく母方の姓の天王山なのである。
そして、更にもうひとつここだけの話だが、霧子には同い年の叔母と大叔母がいる。
つまり、風雲、嵐蔵、竜巻、天空の四人は同じ年にそれぞれ子供を授かっている。※それに加えて霞も同年誕生。
無論、嵐蔵と風雲と竜巻は天空とは異なり、ちゃんと結婚している妻との間に授かった子供だ。
ちなみにその叔母と大叔母は…おっと、これはまだ秘密だ!
ち、違うぞ!?
別に設定が定まっていないとかではないぞ!
ともかく、こういう事情で霧子と霞は雹と同い年なのだ。
では、
「…まあ、そうだな。退学になるのは色々とまずい…それは勘弁してくれ……」
「あ…そうだわ」
「あ…そうだ」
霧子と霞は再び同時に声を発した。
それは、次回作への可能性…
「スミ、私はもう決めたわよ」
「ワタシもそれがいいと思う」
「おいテメエら、何をニヤついてやがる!」
「ふふ、
「クイズ部?それって
「はい決定。ヒョウちゃん、早速試合してもらうから」
こうして次回作への可能性が生まれた。
次回、
製作未定!!!
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