第9話魔王軍総司令官☆

俺は魔王軍総司令官として日々作成を立てて劣勢の所は俺が前線に出て敵を殲滅していく。いくつかの拠点を奪い返し着実に軍事境界線を押し返していく。

今日は祝勝会としては魔物達と酒盛りをしていた…

「先代の魔王はパペットマンでの…」

「ちょっとまて!魔王は魔王って種類の魔物じゃねぇの?」

「魔王は1番強い魔物と言わなかったか?」

「なんか聞いた気が…ところで魔王ってなんの魔物なんだ?」

「余か?奇面導師じゃが?」

「奇面導師!?どう見てもイケメン導師じゃねぇか…」

「イケメン導師などという魔物はおらんぞグアッハッハ」

「そりゃそうだアッハッハッハッハッ…しかし自衛隊員の俺と互角に格闘戦出来る奇面導師ってどんだけ強いんだよ?」

「お主こそそのマシンガンとやらで余と同等の魔法を放つではないか?」

「こりゃ魔王の真似だぜ?」

俺は戦闘時にマシンガンから火魔法を付与した弾丸を放ち着弾時破裂するようにしている。

「広域殲滅魔法も使わずに大軍を倒すのだからたいしたものよ」

広域殲滅魔法もスキル作成で作ったんだが戦ってる気がしねぇから使った事ねぇ。

「殲滅魔法が必要な時は魔王に任せるさ」

「その時は余が直々に出陣しようぞグアッハッハ」

「頼んだぜアッハッハッハッハッ。ところで最近軍事会議にも出ないで何やってるんだ?」

「実は…余に子供が出来たのは知っておるよな?」

魔王の奥さんが先日出産したのは聞いていた。魔王の奥さんは美人で奥さんも奇面導師なのでこっちは美人導師だな…

「知ってる…子守りしてんのか?魔王が?」

「ついてこい」

魔王について行くと赤ん坊が寝ていたがちょっと驚いた。赤ん坊は目がなく泣いているように大きな口を開けているが泣き声は出ていない。魔王が抱き上げると手足がない…

「不憫であろう?」

「えっとなんて言うか…」

「魔力がダダ漏れで常に魔力枯渇状態じゃ…このままでは死んでしまう。余はこの子を治す為に研究しているのだ。」

「俺の創造魔法でなんとか出来ないかやってみる」

俺は子供の目や手足を作るべく魔力を込めるが生物に創造錬金は使えなかった。それなら義手義足を作り範囲結界で身体を覆い漏れた魔力を体内に戻すシステムを作れば…

「魔王。俺の力じゃ見た目だけの手足しか作れなかったが漏れた魔力を体内に戻す結界を構築した。付けてみてくれ」

魔王は赤ん坊に義手義足を取り付ける。

「なんと!魔力の漏洩がおさまり体内に魔力が貯まっていく!これでこの子は死なずにすむ…勇者よ…感謝致すぞ…」

魔王は感極まって涙を流す。上手くいって良かった。

その後は酒盛りに戻り楽しいひと時を過ごした。

翌日俺は部屋を出ると幼稚園児が仁王立ちしていた…俺の部屋の前って関所かなんかありますか?

「はぁ…またか…えっと鬼神の子かな?」

「私は高貴な鬼の王。鬼神の姫」

「なんの用かな?」

「私の親友アラクネを辱めた仇を取ってやる!覚悟!」

鬼神は両手の爪を伸ばし襲いかかってくる。

俺はひらりと躱す…

グサッ

鬼神の爪は石壁に突き刺さる。

「…えっと…もしかして抜けなくなった?」

「んんんー…バカにするなー…すぐに抜いて…んんんー…抜けないよぉ…ぐすん…」

泣いちゃった…

「じゃ俺のターンね?」

俺は鬼神をこちょこちょくすぐった

「きゃははは…やめよ…ひきょ…あはは」

アラクネの時同様今度は笑いすぎて泣いている。

「鬼神ちゃんのターンどうぞ」

「んにゃぁぁ…抜けないー」

全力で両腕を引っ張っているが深く刺さった爪はビクともしない。

「はい鬼神ちゃん脱出失敗ね。俺のターン」

こちょこちょ…

「きゃははは…うふふ…あはは…」

「まだやる?」

「まだまだ」

俺はくすぐるふりをして…

「まいったぁ!」

「俺の軍門へ下る?」

「私を娶れ」

「なんでだよ!」

「このような辱めを受けてはもう嫁に行けぬ」

鬼神はしくしく泣いている。

「もしかしておしっこもらした?」

鬼神は顔を真っ赤にして俯いてしまった。もしかして魔物にはおしっこ漏らしたら嫁にとるという決まりがあるのかもしれない…

仕方ないので爪を抜いてやり…走って逃げる

「私を娶るまで諦めぬぞ!」

鬼神ちゃんは俺の背中に叫んだ。

今日も軍事会議遅刻か…

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