概要
「悪魔」を生み出す心理学実験、開始――。
心理学部准教授になれた「僕」は、自身の研究で「悪魔を生み出せないか?」と考える。人間の人格や行動に影響を与えるのは「状況や環境」であるという立場に立ち、人為的に「悪魔のような行動をとる人間」を作れないかという実験を企画したのだ。
「この中に『犯人』がいます。『犯人』はあなたたちを殺します……『犯人』を捜してください。そして、生き残ってください」
そんな条件下始まった実験。もちろん「殺す」とはゲームから離脱するだけのことだが、多額の報酬が絡んだ実験は白熱する。
――果たして、誰が、「悪魔」になるのか?
これは、「悪魔」を生み出そうとした男の物語。
※ 当サイトに載せられている文章の著作権は全て飯田太朗に属します。
「この中に『犯人』がいます。『犯人』はあなたたちを殺します……『犯人』を捜してください。そして、生き残ってください」
そんな条件下始まった実験。もちろん「殺す」とはゲームから離脱するだけのことだが、多額の報酬が絡んだ実験は白熱する。
――果たして、誰が、「悪魔」になるのか?
これは、「悪魔」を生み出そうとした男の物語。
※ 当サイトに載せられている文章の著作権は全て飯田太朗に属します。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!悪魔はどこにいる? 心理実験から見える、真実の物語。
こちらはとある大学の准教授の男性が主人公です。
ひょんなことから彼の「准教授」という立場が危うくなり、その立場を守り抜くため、彼の人生をかけた論文作りを始めることになります。
彼は「悪魔」を題材にした小説に出会い、人間の悪を研究していくことに決めます。そこからとある実験を始めます。
学生たちを高額時給で雇い、人狼ゲームのような犯人捜しを行う実験です。
この心理戦がストーリーの要になっており、とても興味深い内容となっています。
そして、何よりそこへ向けた主人公の想いにぜひ注目していただきたいです。
彼はいつの間にかどんどんと闇へ落ちていきます。
本人さえ気が付かない部分で様々な事柄が起きて…続きを読む - ★★★ Excellent!!!悪魔が怖い、深淵はそこにある
「乱歩のまなざし」に続く二作目なので、時系列・登場人物的にはこちらを後に読むのがおすすめです。ただ人物相関は複雑ではないので、先に読んでも問題はなさそう。
「乱歩のまなざし」は文学物に見えて心理学重視のように感じたのですが、今作は心理学に見えて文学的です。
心理学の実験風景を、「僕」と共に体感する感じなのですが、どんどん闇が深まって、狂喜乱舞する悪魔が見える、ゾッとする光景が文章により表現されており、とんでもないです。
「乱歩のまなざし」の方は、”乱歩っぽい”、どことなく気味が悪いような?という感じの雰囲気が漂っていましたが、こちらは”正史っぽい”、人間が一番怖い、という雰囲気が漂…続きを読む