かくも事件には暗い群青色がよく似合う
- ★★★ Excellent!!!
日常を、ちょっとした狂気が侵食していくように感じる物語です。
ひとつひとつは本当にちょっとした事で、名誉に関する事、プライドに関する事など、デフォルメされているとはいえ、実社会でもあるように思わされるものでした。
放課後の描き方が上手く、地の文、会話文から感じられる雰囲気に、夕方の空気が感じられ、それが物語の展開と共に夕闇が迫ってくるような印象になる事も、秀逸な文章が書けている事の証拠のように思えます。
所々、抜け落ちているのではないかと感じる、意図しているところは何かと思わされる点もありますが、その点にこそ、深読みする魅力があり、私を物語に引き込んでくれました。
現在、レビューしている時点では7話までしかありませんが、今後も追っていきたい物語です。