主人公の人柄が温かいファンタジー

主人公アルの素朴な一人称で進むお話です。
序盤は、何気ない語りの端々からアルの過ごしてきた孤独な環境が浮き彫りにされ、切なさにキリキリします。
しかし、孤独な境遇でも歪むことのなかった心根が、その後の旅を助けてくれます。
大人の文脈や、細かい知識は気にしない（できない）脳筋タイプだけど、虚勢を張らず、誰ともフラットに話ができるところに、アルの魅力があると思います。
細かいところは気にしなかったり、悪知恵のまわらないアルを、周りの仲間がフォローしているところも良いです。