願いを込めて賭けをした

僕も毎日賭けをしていました。

紙をくずかごに投げて、うまく入ったらきっと良くなるとか、次の角を曲がって向かいから歩いてくる人が女の人ならきっと大丈夫とか、そんな意味もないような賭けが心を少しだけ軽くしてくれた。

僕は臆病だから、声に出せない言葉だってたくさんあったし、本当に聞きたい事はとても聞けなくて、僕は願いを込めて賭けをした。

本当はどこかでわかっていたけど、でも正しさだけでは切なすぎるから、僕は願った。僕は思った。きっとこの賭けに勝つ事が出来たなら、僕らは理不尽にだって勝てると言い聞かせて……。

嶌田あきさんの『カクヨムの恋』を読んで僕はそんな事を思い出しました。

本当はなんとなく正しい方がどちらなのか? わかっている。それでも人は神様に背中を押してもらいたくて賭けをするのかもしれない。たとえそれが馬鹿げていたとしても。

おすすめです(●´ω`●)

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