横たわって

 どこか退廃的な耽美を感じさせる一作。
 犬が現実逃避の象徴として描かれる一方、二人の感情に対して回るいびつなコマの軸としても働いている。
 主人公から眺めた彼は蝶のようなもので、いつかは手をすり抜けてしまうのを自覚していたのだろう。
 川の水は清水特有の香りを発しているに違いない。
 詳細本作。