底なしの、空っぽの心を埋めるために生きている。とても眩しい

冒頭は野良犬の世話を通して、三好との育ちや立場の違いを浮き彫りにしつつ二人を近づける。そして犬が居なくなり、その穴に三好が入ったことで物語は取り返しのつかない方角へ舵を切る
ごく自然で何気ない描写がひとつひとつ編み上げられて、やがて見事な土砂降りの雨が降る空の底の絵を描いた