これは、とても普通に小説です。
ネット小説は往々にしてネット小説なのですが、
この作品に関しては、ただの小説だと思いました。
だから、とりあえずネット小説じゃなくて、
中編か長編の小説書いて新人文学賞に応募して、
受賞して、出版してもらえばいいと思います。
買うから。
って違う。
これではレビューではないですね。
文体。精緻。リズムにしろ意味にしろ読みやすさにしろ、抜群です。
構成。面白い。掴みが強い。プロット頼りではないため、どんなオチでもガッカリしない。
芯。なんと言えば良いのかわからないけど、強靭さを感じた。作者個人の経験によるものか、テーマ選択とその研鑽によるものかは不明。
プロの作家の作品を読んで打ちのめされるのはとても気持ちの良いものですが、
素人作家だと、なんだか凄まじくへこみますね……。
(しかも、センスではなく、技術力という点でへこまされる
多分、プロの編集とかからしたら不足があるんだろうけど、
素人読者からしたら、これはもうプロ級です。
ご一読をおすすめします。