鳥居　脩輔

歴史小説において重要なのは史実という部分以上に話自体の説得力にあると思う。 本作においては若き日の北条氏康を主人公に十分な説得力を持って書かれている。 司馬遼太郎と和田竜の間くらい…続きを読む

場面設定や文章に無理がなく読みやすいです。 そして随所に見える作者のフェチが面白い。 しかし、ある種のホラー小説ですねコレ。 いっその事どちらかの性別をミスリードさせると、もっと面…続きを読む

短く簡潔で読みやすい本文。
そうして小さいひねりを2回入れることで上手い落ちをつけていて思わずニヤリとする。
短いので是非読んでニヤリとしてみてください。

前後に脈絡のない、まるで理屈の通じない悪夢を見ているような、まるで海外アーティストがクスリをキメながら作った歌詞のような世界観。 どうあがいても私にはこの世界を理解できないのでこれ…続きを読む

人間は感覚器官から神経ち脊髄を経て脳で物事を知覚する。 依ってこの知覚が本当に現実のものか、もしくは脳みそに電極を刺されて仮想現実を見せられているだけなのか、はたまた胡蝶の見た一睡…続きを読む

文学調に語られる本作。マーガレットとは何か、マーガレットはなぜ散ったのか。 それも含めて最初の編で覚えた違和感は読み進めていくにしたがってちゃんと着地するので最後まで読むのが吉。 …続きを読む

人類史における二大学問たる数学と哲学。 学問とは究極的には真理の究明であり数学も哲学もその粋と言ってもいいだろう。 勿論、その真理は実用的ではあるが実用だけを考えるならその熱量は釣…続きを読む

読みやすい文章で書かれた幻想的なSFチックなミステリ。
登場人物の中では端役の親戚の男の子が好き。
中盤から後半はもう少し文量があってもいいかもしれません。

それぞれが読みやすい文章で短く端的にまとめられたSF集。 そしてそこにはそれぞれ色んな濃度で皮肉な視点が入っていて良い味出てます。 すこしゾクリとして、すこしドキリとして、すこしニ…続きを読む

小説においてミステリの立ち位置はかなり特殊で、ミステリの根幹は何よりもその事件もしくはトリック――つまりは読者に提示する謎の部分にあると思う。 通常の短編小説であれば文章や話の作り…続きを読む

前編は童話的。後半は映画的。 話の内容は非常に王道ど真ん中だけど面白ければそれで良いのです。 逆に王道で面白い話を書けない人間が小手先だけで捻っても意味がない。 面白い設定ではなく…続きを読む

人間の性格には様々な側面があってその比重は各々異なるし、相対する人によってもその露出の仕方は変わるし、相手からの見え方も変わるものである。 しかし人間らしさと言うのは人間の悪性に出…続きを読む

短い文章ですが端的かつ十分そして綺麗な文体で作者の文章力と知性が窺えます。
おそらくは白の世界という風景を写真のように切り取って文章で表したのが本作というように思えます。