概要
突然異世界に転移した主人公の目の前にナイトが歩み寄り、こう告げる。
チュートリアルとは?
そもそもここはどこ?
そういった疑問への答えを出す時間すらナイトは与えてくれなかった。
「チュートリアルでの放置行為を確認。処罰します」
剣が胸に突き立てられ、主人公はあっけなく殺されてしまう。
しかし、目覚めるとまた同じ場所。
再びナイトが現れてこう言う。
「チュートリアルを開始します」
まさか、これって時間が戻っているのか?
そして、彼は何度か繰り返すうちにこの世界について一つの仮説を立てる。
「ここってゲームの世界?」
ここから彼の冒険が始まる。
※この作品は小説家になろうにも投稿しています。
※気まぐれで数日おきに更新します(が
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!まさに『トライ&エラー』!?な冒険譚!
変わらぬ日々に退屈しきっている名前も見た目も平凡すぎる高校生、「佐藤太郎」。物語開始七行くらいでその悩みから解放され見知らぬ異世界に飛ばされた彼は、よくある異世界転移モノの主人公になれたのだと大喜び。これから剣や魔法を習得したり、あれやこれやの大冒険がはじまるのだと胸躍らせた瞬間――『処罰します』。
――なんと彼が訪れた世界、『システムエラー』が満載の高難易度(?)ワールドだったのです。
ステータスの出し方さえわかりません。アイテムの所持欄はバグッており品名が読めない状態。しかも理不尽すぎるチュートリアル。ここで彼は死んでもある地点から復活できると学びますが、そうはいっても気軽に死にすぎ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!優しさとピュアな恋心が重なるゲーム世界
所謂転移ものだと思って読み進めるといい意味で裏切られると思います。
序盤では自分の置かれている状況が飲み込めず、毎度毎度すぐに死にまくっている主人公の佐藤。
彼のスキルのバグの謎が解き明かされた後は、彼とヒロインの猫耳の女の子シャロールとのやりとりにクローズアップされます。
お話は毎話が佐藤の目覚め〜就寝までのリズムで繰り返されるのですが、その毎日の繰り返しの中で少しずつ育まれるピュアオブピュアな佐藤とシャロールの愛情がこのお話の見どころだと思います。モンスター討伐などの色々なイベントを通じてゆっくりゆっくりと形になっていく二人の気持ち…そのもだもだが読む側をかなり焦らしますがそれが良さ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!佐藤がね、しくじる度に、処理中断。
掲題の通りなんですけれど、主人公の佐藤が選択肢を間違えたり判断を間違えたりすると死亡し(当たり前だけど)、また死ぬ前からリスタートする……という流れ。その度にやり直しをする……という話なのですが。
某アニメ化作品みたいに死ぬことへのプレッシャーだとか責任だとか躊躇いだとか「何で死んだ? 攻撃?」みたいな駆け引きとかそういうのは一切なく、何なら「しゃーない。死んだろ。なーに。次がある次がある」くらいの感じでコロッと逝くので本当にライトというか……。
軽い靴って履いたり持ったりした時感動するでしょ? ああいう軽さ。
でもそういう軽さだけじゃなく、「ヒロインに何度裏切られても信じようとする心の広…続きを読む - ★★★ Excellent!!!─ システムエラー ─界を体験してみませんか?
ゲームをやっていて、この世界に入りたいなと思ったことは一度や二度ではないはず。この物語は、そんな読者の思いを満たしてくれる作品です。
昨今流行りの異世界転生ものと違うのは、この─ システムエラー ─界が完全にゲームとして確立されているところです。
まず、チュートリアルで主人公の佐藤は何回も死にます。選択肢をミスると即ゲームオーバー。でも、この作品の面白いところは、何回死んでも佐藤の記憶は継続している所。「あ、この選択肢だと佐藤は死ぬのか。じゃあ次はこうしてみよう」というように、読者はゲームのプレーヤーとして佐藤と一緒に物語を体験していくことができるのです。
また、最初のスキルが「なし」だっ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!トライアルアンドエラーのゲーム攻略
文面が淡々としていて、主人公の佐藤君も、すっごい小ざっぱりしていて、ゲーム世界の、命の軽さみたいなのと絶妙にマッチして、独特の世界観が構築されている、ちょっと一味違う異世界移転系。
とにかく、佐藤君は死ぬ。
佐藤君に残機的な概念はなく、本人にはどうにもできない理由で、軽くさくさく死んじゃう。チート?何それ?みたいな。
何度死んでも、オートセーブの地点に戻るから、もう一度のリスタートができ、一度体験したことを回避する事に佐藤君は頭を捻りまくるのですが、それに全く悲壮感もなく、恐怖心的なものもなく、なんとも軽い。
だからこそ読める。もしこれが、死の恐怖を超リアルに描き、苦悩しまくる…続きを読む