Third try
=Now Loading=
「ハッ!」
僕は目を覚ますとあたりを見渡した。
「またここか」
まさかここから出られないのか?
そんな考えが脳裏によぎった。
いくら日常に退屈していたからってこんなことは望んでいない。
何度も殺されるのはもうごめんだ。
まずはやるべきことを考えよう。
これからもうしばらくするとナイトが部屋に入ってくる。
そして、彼はステータス画面を出すことを僕に要求してきた。
しかし、ステータス画面の出し方を僕は知らない。
だから尋ねようとしたが遅すぎたようで僕は放置行為をしているという理由で殺された。
今度はすぐ聞いてみよう。
そこまで考えているとナイトが部屋に入ってきた。
「チュートリアルを開始します」
「まずはステータス画面を出してください」
「ステータス画面ってのはどうやって出すんですか?」
そう尋ねるとナイトは即座に
「ステータス画面の出し方はヘルプを参照してください」
と答えた。
なるほど。この世界にはゲームみたいにヘルプがあるんだ。
じゃあヘルプはどうやって出すんだ?
「ヘルプ!」
とりあえず叫んでみる。
するとヘルプが出てきた。
よかった。ヘルプはヘルプと言えば出てくるみたいだ。
ヘルプには多くのことが書かれている。
操作方法からこの世界の国の歴史、様々な職業について……まるでゲームの説明書を見ているようだ。
というか操作方法ってなんだ?
いろいろと気になることが書いてあるが、いちいちそれを見ている暇はない。
早くステータス画面を出さないとナイトに殺されてしまう。
焦りながら探しているとやっと見つけた。
なになに……。
グサッ。
「チュートリアルでの放置行為を確認。処罰します」
今ヘルプ見て探してたのに!
そんな僕の悲痛な叫びは彼に届かない。
また意識が遠のいていく。
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