一気読み不可避!群青色の因習村ミステリー
- ★★★ Excellent!!!
いやーー面白かった!
一話冒頭を読んで、「これ睡眠時間削ってでも続きを読んじゃうやつ」とピンと来て、暇な日に腰を据えて読み始めました。
予想どおり、一気読み不可避でした!
南国の植生、蒸し暑い気候、島嶼部の地形、海辺の匂い、主人公と同じくらい読者のヒアリング力も試される方言…ほんとにこの島が存在していて、夏休みに訪れたような臨場感があります。
圧巻の描写力で描き出される南海の孤島、ぜひご堪能ください!
とはいえ…こちらの作品の一番の見どころは何と言っても、先が読めないシナリオです!
主人公が島に呼ばれた理由に始まり、本心の見えない島民たち、何かわからないけど起きてる異変、怪異の正体、味方のはずなのにどこか奇妙なあの子…
全編通して「どういうこと!?気になる!」とムズムズしてしまう謎だらけ。
読者にページを捲らせる力に満ちています!
おっかないホラーというよりは、知的好奇心がそそられる上質なミステリー。
読み終わるまで帰れない船の旅、ぜひお楽しみください!