主人公が冬の駅で出会ったのは、「春」を妹にもつ振袖の女性。たおやかな日本語で紡がれる、冬の精とのひと冬の物語。いつもながら透徹した日本語の妙に息を飲まれる、美しい物語でした。
にんげんがくるしむさくひんがすきです
まず、現代ファンタジーを私もたまに書くので、たくさんある作品の中からこちらを読ませて頂きました。とても純文学的で、素敵な話でした。また別の作品も読みにきますね
2月のある日。電車に乗るわけでもなく、駅近くで佇む美しい女性。主人公は、幾度となく見かける彼女に声をかけます。 冬の白く凍てつく情景と女性の表現が何とも美しく、儚く浮かびます。 そして、彼…続きを読む
この小説の白眉は『ぼく』が短歌を詠む場面だと思いました。『ぼく』の心情を慮るとなんとも切ない気持ちになります。『ぼく』は『あのひと』の正体が薄々分かっているから、未来でどのような結末が待っている…続きを読む
白絹の振袖をまとったひとは「春」を俟っていました。駅のホームで「僕」と「美しいひと」が会話します。その会話の内容も、人物と風景を描写される文章も、端麗な折箱に行儀良く並べられた上等な和菓子のよ…続きを読む
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