第9話、100階まできてしまった

「これって、四次元じゃダメなんですか?」


「四次元は三次元に時間軸が加わる複雑な世界じゃ。

例えば、お嬢がここにパンを入れておく。

出そうとしたらパンが見当たらない」


「四次元には泥棒がいるんですか」


「食べたのは、どこかの時間のお嬢じゃよ」


「私が泥棒…」


「今、ポケットを開けたら、果物が入っていた。お嬢はどうする?」


「ちょっと怖いですけど、おいしそうなら食べます。あっ…」


「そういうことじゃよ。

さあ、次に進もうか」



大ザルとペガサスを連れて30階に向かう。


-30階、武器・防具の間です-


それがし、なかなか日本刀が出ないで、困っているでござるよ」


30階のフロアボスは金属系スライムでした。

この子は愛のムチ一発で仲摩になりました。


宝箱からはメタル製の大槌。大ザル君に装備させます。


「はあ、今回も…」



大ザルとペガサスと金属系スライムを連れて40階に向かう。


-40階、武器・防具の間です-


40階のフロアボスはオークキングでした。


「こいつはいらんな、大ザル倒してみろ」


「うっほ!」


ドゴーン  大槌の一撃でオークキングは倒れました。

宝箱からは

当然、朱里さんに装備してもらいます。


「うんうん、こいつはいいムチだ。

しなり具合といい、調教に使えるな」


何を調教するんでしょ…




-50階、武器・防具の間です-


50階のフロアボスは金属系ゴーレムでした。

ゴーレムは愛のムチ4発で仲摩になりました。


宝箱からは妖刀ムラサム。


「そ、某に下され!」


土下座までして、よほど日本刀が欲しいんですね。


「ただじゃやれねえな。犬になってワンと鳴いてみろ」パシッ


「ワン」


あ、朱里さん…


「まあ、妖刀といっても、攻撃力アップの代わりに防御力が下がる程度じゃから問題なかろう」


「あ、ありがたき幸せ…」


十兵衛さん、よほど嬉しいんですね。

朱里さんがムチでペシペシ叩いてるのに刀を抱きしめています。




-60階、紳士服の間です-


60階のフロアボスはライオン丸でした。

ライオン丸は愛のムチ5発で仲摩になりました。


宝箱からは忠臣の…これって、紳士服なんだ…


「こんなものするのは十兵衛しかおらんわ」


「拙者、お嬢に身も心もささげております。ありがたくお受けいたします」




-70階、ペット用品の間です-


70階のフロアボスはぬらりひょんでした。


「ヌラリヒョーン」


「ええ、鬱陶しい。ジジイはわし一人で十分じゃ『滅!』」


マーリンさんの一声でぬらりひょんは塵になりました。


宝箱からは、愛するポチの首輪…いらんわ!




-80階、婦人服の間です-


80階のフロアボスはミセタガーリでした。


「ミテミテミテーン」


チン  十兵衛さんの鍔鳴りです。

開いた指の間から見えてしまいました。

股間のモノだけが落下していくのを…


宝箱からは、エッチな水着…朱里さんどうぞ!





-90階、子供用品の間です-


90階のフロアボスはGOJRAでした。


「ぎゃおーん」


「伏字の仲間は色々と面倒じゃ『消去!』」

塵になりました。


宝箱からは、家庭用ゲーム機…どこにコンセントがあるんだよ!



「いよいよ100階ですね」


-100階、神器の間です-


100階のフロアボスは鬼人でした。


「福はー外!」


「うるせえ!」

朱里さんのムチ100発で仲摩になりました。


宝箱からは、シンデレラの魔法の鏡…まあ、鏡は貴重ですから…


「どうする、先に進んでみるか?」


「字数的にも、ここで終わりがちょうどいいんじゃ…」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る