第3話、勇者「雄太郎」が起きた
その日の深夜、スケルトン5体を連れて初代勇者の墓に行った。
「もしもーし」
「クゥーン」
「ほら、犬が勇者なんだよ」
「ですから、そんなわけないって」
「ともかく、出してあげましょうよ」
「へいへい」
ガラガラガラガラガッ
「クゥーンクゥーン」
スケルトンドッグが仲間に加わった。
「よしよし、お前は勇者だったんだよね」
「ワン」
「ほら、やっぱり勇者だったんだよ」
「待てよ、奥になんか残ってますぜ。
ちょっと取ってきます」
ガチャガチャ
「これって、犬の装備っぽいですぜ」
「ほら、やっぱり勇者犬なんだよ」
「いやいや、それだけはありえませんって」
「今日からお前は雄太郎だよ」
「ワン」
「ひでえっすよ。俺たちは1,2,3で、犬が雄太郎っすか」
「あんたたちは、自分で名前つけちゃったじゃないの」
「うっ、早まったか…」
「わん」
ガシャーン♪
「「「おお!」」」
「すごい、某ロボット
「ま、まさかホントにこいつが勇者なんっすかね」
「うん。よし、次は教会の裏の墓地にいくよ」
「ワンワンワン」
「えっ、そっちはお城だよ」
「待って下せえ、お墓を元にもどさないとダメッす」
ガラガラ
「こ、ここは何っすか」
「お城の裏の墓地。歴代の勇者パーティーが眠るお墓って…」
「ワンワン」
「そこの人を起こせばいいのね。
もしもーし、朝ですよ」
「もう少し寝る…」
「スケルトン、蓋をあけてちょうだい」
ガラガラッ
「うーん、眠いのに…」
「ワンワン」
「おお、これは勇者殿。
お久しぶりです」
スケルトン・
「やっぱり、雄太郎が勇者だったんだね」
「うん?お嬢がネクロマンサーじゃな」
「ええ、一昨日なりました」
「わしや、勇者殿まで仕えるとは、余程の素質じゃな」
ドンドン ドンドン
「「「おーい、出してくれ」」」
「なんと、意識せずとも能力が発動しておるではないか」
「普通は違うんですか」
「わしも聞いただけじゃが、その都度呪文を唱えるんだそうだ」
「呪文なんて知らないもん…」
「これは、天性のネクロマンサーなんじゃろうな。
ほれ、スケルトンども、みんなを出してやってくれ」
「へいへい」
ガラガラッ ガラガラッ ガラガラッ ガラガラッ
スケルトン・
スケルトン・
スケルトン・
スケルトン・
スケルトン・
スケルトン・
スケルトン・
スケルトン・
スケルトン・
スケルトン・
スケルトン・
スケルトン・
「わっすごい!」
「ほれ、自分の装備が残ってる者は忘れんようにな。
荷物を持ったら、元通りに蓋をしておけよ。
でないと、明日大騒ぎになるぞ」
「「「うほーい」」」
そのあとで、教会の裏の墓地にも寄って、大量のゾンビとスケルトン、マミー、死霊を連れ帰りました。
「さてと、とりあえず、この場はわしが仕切らせてもらうぞ。
初代勇者に仕えた賢者マーリンじゃ」
「そ、その前に、私に何か着るものを…」
「いや、プリンセス・ルナ殿。もう少し楽しませてくださいよ。
その見事な尾骶骨が堪りませんな」
「いや、俺は大腿骨に惚れたぞ」
「見事に細い足首こそ極上の喜び」
「みんなわかってねえな、この
「ひどいです、私をみんなして…視奪するなんて」
「はいはい。いい加減にして進めてくださいよ」
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