胸が締め付けられる切なさ


冒頭の掴みが素晴らしいです。

物語は誰かの独白から始まるのですが、その言葉一つ一つから予想される悲劇であったり、後悔であったり、様々な過去を想像出来る訳です。

そして主人公が記憶喪失ながら時折達人の身のこなしを見せる事、恐らく彼を知っているであろう人物に会う事、二つの勢力で争う世界──ストーリーに現れるあらゆる要素に冒頭の伏線が含まれているのではないかという期待感があり、続きが気になってしまうのです。

『 あなたにもう一度逢いたいだけなのかもしれません。』

そう言ったのは一体、この物語の誰の切望だったのでしょう……。

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