過酷な最前線で〝兵士〟を担わされた〝囚人〟たちのサバイバル

 様々な〝罪〟により帝国に捕らえられた者たち。彼らはその罪の罷免を条件に〝志願兵〟として魔物の攻め込む最前線に送られる。

 主人公のガルムは兵士でも戦士でもない一般人。敵対国の人間であったという理不尽な〝罪に〟より捕らえられた彼は、送り込まれた砦にて、因縁深い相手と再会してしまい…………。

 過酷な環境で、半ば捨て駒の如く兵役に就かされた罪人たちの、生き残りを懸けた戦いの物語。それは文字通りに武器を取って脅威に挑む戦いだけではありません。砦に集った志願兵同士の軋轢や衝突、思惑の読めない帝国兵たちへの不審から巻き起こる問題や争い。そんな過酷な最前線での日常が生々しく描かれています。

 ファンタジーなバトル戦記と、閉鎖環境での人間ドラマ、ふたつの要素の絡み合う世界観。ひと味違う硬派なバトルファンタジーを求めている人にはオススメです。

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