ブーゲンビリアのサウスポー

作者 銀鏡 怜尚

野球の神に愛された、天才少女に待ち受ける運命

  • ★★★ Excellent!!!

タイトルが素晴らしいです。一見すると、関連なさそうなワードの組み合わせはそれだけで引きが強いです。そして読み進めるうちにこれ以上、相応しいタイトルはないと気づかされます。

着眼点も良いと思いました。近年、女子野球は注目されていると思いますが、男子部員に混じって、しかも試合に出れない女子部員がチームをまとめ上げて甲子園に導く。それは想像以上に困難な道のりです。大きなスケール感を感じますね。

試合運びについてですが、相手のミスを誘うなどの戦略は決して派手ではありません。ですが、どの戦略も理詰めで語られるので説得力やリアリティがあります。野球好きな方は勿論楽しめますが、それほど詳しくない方でも理解しやすく描写されているので、置き去りにされることなく楽しめるかと思います。

野球を扱う以上、キャラクターは沢山出てきますが、どの選手も個性が光っていて書き分けも上手です。控えで目立たない選手に見せ場を作るのも、心憎い演出で楽しめました。監督である繁村の苦悩や、ヒロインの愛琉の健気でひた向きな姿勢など、丁寧な描写をされていて愛着が湧きます。

高校野球にぐっと興味が湧き、また野球そのものに対しても見方が変わります。天才少女に待ち受ける運命をどう乗り越えるか、多くの人に見届けて頂きたいです!

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★★★ Excellent!!!

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