鳩の顔をした赤ずきんという強烈な存在、しかもスレッジハンマーを持ったそれに追いかけられているという絶体絶命のシーンから物語はスタートします。
赤ずきんは誰なのか? どうしたらこの状況を切り抜けられるのか?
追い詰められた主人公・杏奈は過去に手がかりを求め、回想する――
この「現在」を幕間としながら、過去から現在へと迫っていく構成が素晴らしいです!
赤ずきんの正体、八年前の事件、ルビーリングの在処といった複数の謎解きをしながら物語は進んでいくのですが、それらがどう冒頭に繋がっていくのか、目が離せません。過去が現在に近づくほどに、緊迫感や面白さが加速していきます。
謎解きのヒントがたくさん散りばめられているため、読みながら真相について考えられるのも非常に楽しいです。推理しようと意気込まなくても、読み手は自然と思考を巡らせてしまうことと思います。
ジャンルがホラーということで苦手意識を持つ方もいるかもしれませんが、本作は確かにホラーであると同時に、本格ミステリーです!
読了時、「面白かった! 楽しかった!」という満足感と共に、「こんなにも引き込まれる小説を読み終わってしまった!」という喪失感も覚えました。それほど夢中になって読ませていただきました。とってもオススメの小説です!
第三章手前まで読了時点のレビューになりますが、既に面白すぎてびっくりしています!
ホラーであり、本格ミステリーを髣髴させる重厚感!
ノンフィクション作家を目指す女子大生が、過去におぞましい事件のあった女子寮に敢えて住み込み、事件の真相に迫るのですが……。
それは過去の話なんです☆
実は主人公の女子大生は、現在進行形でスレッジハンマーで命を狙われているのです!!
彼女が窮地に立たされているのは、なぜなのか!?
スリルの真っ只中、過去から真相を推察することになります。
そう。本作は、本編が過去編、幕間が現在編という、異色の構成がまた斬新さを引き立てます!
しかも、おぞましい事件の真相に、幽霊に、どこかに隠された巨万の富を生む宝石に、謎の暗号までも絡んできて、ますます読者を良い意味で惑わせます!
さらに個性あふれるキャラクターたちも素敵です♪
まだ、私は序盤ながら、この作品の魅力をたくさん感じました!
続きも楽しく拝読させていただきます!
鳩の顔の赤ずきんに命を狙われる女子大生、杏奈。赤ずきんの正体と、杏奈が狙われる理由を紐解いていくホラーミステリーとなっています。
スレッジハンマーを手に襲い掛かる鳩の顔の赤ずきん。その正体を探る手がかりは八年前に女子寮で起きた事件にあるようですが…?
提示された謎を、筋道を立てて推論することでストーリーは進んでいくので、ミステリー好きには堪らない展開ですが、章ごとに挟まれる幕間では常に命を脅かされる緊張感・切迫感を見事に描写されています。
終盤に明かされる真相で、事態は急変します。張り巡らされた伏線、怒涛の展開、予想外の結末。
是非、その目でお確かめください!!
舞台は女子大学の寮。そこは8年前に殺人事件があった場所であり、9億円のルビーが隠されているかも知れないという曰く付きの場所です。そんな薄気味悪い場所に住むのは4人の学生達。いや、もしかしたら殺された女子大生も入れて5人?
ノンフィクション作家志望の杏奈は、卒業制作の為8年前の事件と9億円のルビーの謎を調べ始めます。すると、彼女の回りに異変が・・・。
物語は、鳩の仮面を被った赤ずきんに終われるシーンと謎解きをするシーンが交互に織り込まれています。冒頭に登場した鳩の仮面の赤ずきんの描写には、背筋がぞーっと寒くなりました。
寮の謎解きのミステリー、そして杏奈を追い詰める犯人を探すミステリー、これは寮生の中に犯人がいるという密室的な事件。二つのミステリーに殺人事件の被害者となった女性の幽霊というホラー。三つのぞくぞくがたまりません!
物語の背景となっている寮は古びているが立派な建物。裕福で訳あり、留年を繰り返す主的存在や、幽霊の存在に拘り敢えて死んだ女性の部屋に住むことを選んだ下級生など、四人の登場人物は個性豊か。背景や人物を鮮やかに描いているから、物語の恐ろしさが際立つのです。
ミステリー好きな方にも、ホラー好きな方にもおすすめの小説です!
初回で追い込まれた時にあえて口にする叫びを読んで震えました。
筆力が高いので、緊迫感のあるシーンと日常として描かれるシーンが映像のようにはっきりと浮かび上がり臨場感に溢れた経験ができるでしょう!
主人公は祖父がとてもよくできた人物のようでそれに憧れる女の子、勢いで物事を解決するタイプではありません。
導入後はそんな彼女の経緯が描かれることとなるのですが、そこで話題となるのがさらに過去に起きた事件です。
これがどう繋がっていくのか、または繋がっていないのか。
どう展開していくかがとても楽しみな作品のため、読み途中ですがレビューとなります!
私的にとてもタイトルが気になっているところです・・・