舞台は、八代将軍吉宗が統治する江戸の街。
徳川政権でも、安定した治世で、江戸の街は賑わっていた時代だと思います。
そこで活躍する本作の主人公は、美人くノ一の日向さんとその叔母、日葵さん。
くノ一と言えば忍びなので、表舞台というよりは、こっそりと暗躍するイメージですが、この2人はとにかく天真爛漫という言葉がぴったりなくらい、明るく華やかです。
江戸の街で、甘味を食べ歩く(しかも大量に!)スイーツ女子!
しかも、自分は忍びだと大っぴらにしてしまったり、叔母や同世代の少年らと自然に漫才を繰り広げてしまったり、とにかくいい意味で、くノ一だということを疑ってしまうような言動がありますが、忍者の腕前は一流。
そのギャップがいいですね☆
事件も、当時の時代背景を投影したもので、しかしながらわかりやすく表現されているので、読みにくいことは一切ありません。むしろ読みやすく、そして楽しい!
時代物だといって、敬遠する必要は一切ありません。
とにかく読んで見ることをオススメします!
3つの中編からなるストーリーで読みやすいです。
華のお江戸を舞台に、くノ一の日向ちゃんを中心に謎を解決していくような、ほのぼの感溢れる和風冒険活劇です!
天真爛漫に江戸を駆け抜ける日向ちゃんがとても可愛らしいくて、ついつい応援してしまいます。
あまり、歴史・時代物を読まれない方にも、作品途中に丁寧な説明があり、江戸に詳しくなれた気にもなれます。
まるで、自分が元から江戸に住んでいるような気分になれました。
そして、中編を楽しく読み終えると、最後に江戸時代のテーマの小話もあって、まるでNHKの連続ドラマを見てるようで、とても楽しめます。
更に深く物語の背景が知れて、そういう構成を作ってくださる。優しさに溢れた小説です。
是非とも、いかがでしょうか?
時は八代将軍・吉宗の時代。御庭番衆の宮地家の長女、日向は華やかなお江戸の街を探索する毎日を送っています。
大好きな団子屋巡りを勤しむ傍ら、遭遇する事件には首を突っ込まずにはいられない性分。忍びの技術を余すことなく発揮し、事件を解決に導くのですが、やがて江戸を揺るがす大事件に巻き込まれて…?
とにかく日向ちゃんが元気いっぱいで可愛いですね。純真無垢で応援したくなります。叔母の日葵との掛け合いも楽しく、読みどころの一つです。
小気味の良いリズミカルな文体は、まるで講談を聞いているようで心地いいです。当時の文化・風俗も分かり易く解説されているのも嬉しいですね。江戸の街を歩いているような没入感があります。
やがて訪れる根の深い陰謀に、くノ一ちゃんはどう対峙するのか。是非、最後まで読んでいただきたいです!
江戸時代、町を賑わすさまざまな事件に、くノ一(女性の忍者)の日向(ひなた)と、日葵(ひまり)が挑む、謎解きあり、アクションありの痛快ストーリーです。
日向と日葵は、姪と叔母の関係です。
二人はとても仲が良くて、年の離れた姉妹のよう。
不穏な事件の合間に、二人の会話が雰囲気を和ませてくれます。
各章の終盤で、起こる事件の全貌が明らかになりますが、これらの事件はどこか現代にも通じるようなところがあり、色々と考えさせられます。
日向と日葵が悪者達をやっつけてくれる、時代劇のような爽快な展開が楽しい本作ですが、お江戸の町の人々の生き生きとした描写や、人々の交流の温かさが描かれているのも魅力の一つとなっています。
子どもから大人まで安心して読める作品で、各章が綺麗にまとまっていて、お江戸の人々の生活についての解説も面白いです。
キラキラとした宝石箱のような物語です!
ぜひ一度読んでみてください。
忍びなのにまったく忍ばないとか、そんな野暮なことはいいこなし。とにかく二人の「くノ一」が可愛すぎます。この物語は、この二人の可愛さが引っ張っていくお話なのですが、中身はわりとミステリー。
丁寧に情報を集めるだけではなく、色々な忍びの技術を使って事件の真相にせまっていくのですが、、、、というのが話の本題なのですが、江戸時代でこれをやるってのが本当に魅力的な作品です。
そして、江戸の街の美しい描写、これも、この作品の魅力の1つでして、なんというか、ほんと、もりだくさんな作品だと思います。
個人的には「漫画」で読んでみたい。そんな一作です!