「最強の妻を持つ探偵」、この設定だけでグッと惹き付けられ、気づいたら読了していました。
序盤は地に足のついた探偵物語といった雰囲気で興味深く、読み進めていけばいくほどスケールが大きい事件に。
個性強めな登場人物が物語を鮮やかに彩りつつ、1ページもだれることなくハラハラドキドキの展開が続きます。
伏線やロジックもしっかりしていて、ミステリとしてとても読み応えがありました。
銀鏡さんの新たな代表作と言えるのではないかと思います!
ちなみに自分はひとつも真相を解き明かせませんでした…。
そしてロマンス要素も見逃せません。
個人的にカップルのいちゃいちゃより夫婦のいちゃいちゃの方が好物なので、その点もツボに刺さりました…!もう、この夫婦大好きです。
ご馳走さまでした。
興信所を営む男・我妻強(わがつまつよし)には、『天下無双の妻』がいる――。
キャッチ―なタイトルに惹かれて読み始めた本作、本当に、探偵の妻が強すぎます!
冴え渡る推理で夫の探偵業をサポートし、絶対の自信と信念に裏打ちされた(時に夫にとって理不尽な)言動は、清々しいほど力強く、勇ましくて頼もしい姿が、読み手の心を惹きつけます。
けれど、推理では夫も負けていません。物語に散りばめられた謎の数々に、夫婦で挑んでいく姿を見守るうちに、確かな絆で繋がれた二人から、目が離せなくなっていきました。
エピソードごとの謎も大変凝っていて、読み進めながら推理をあれこれと巡らせたものの、我妻夫妻より先に解くことは叶わず……! 夫婦の絆を描いたヒューマンドラマとしてだけでなく、ミステリーとしても非常にレベルが高いと感じました。
時にコミカルで、時にシリアス、人と人との繋がりの温かさも感じる物語を、ぜひ味わってみてはいかがでしょうか。とても面白かったです!
この数週間、ゆっくり、ゆっくり、読ませて頂いていたのですが、やっと読了することが出来ました。
まず、この探偵の妻が強すぎる、というひと目で目を引くタイトルと設定に初めてこの物語に出会った時に衝撃を受けました。
えっ探偵の妻が強すぎるって武闘派の方なのかな?それとも…と、いろんな想像を掻き立てられながら読み進めていくと、もうタイトルの通りとにかく探偵の妻が強すぎました…。
私は小説を書き始めたのもこの一年のことですし、読むようになったのも同じくらいなので、正直探偵ものの小説なんて読んだことも無かったですし、少し硬いイメージがあったのですが、作者様の美しい筆致、そして巧みな物語の展開がそんなイメージを一瞬で消し去ってくれたのです。
主人公である我妻強とその妻が、少し風変わりな依頼を解決していくというのがメインのお話になるのですが、時にクスッと笑ってしまう場面もあり、感情移入しずぎたあまりに涙ぐんでしまう場面もあり、ほんとに素晴らしい物語でした!
心からおすすめ出来る作品です…!
コミカルなタッチで描かれるヒューマン・ライト・ミステリー。でも、事件を華麗に解決するのは人情派の探偵ではなく、その妻であります。そして、タイトルでお分かりのように最恐、もとい最強の妻でもあるのです。
千葉に居を構える人情派の探偵の元には、切実な悩みの依頼から、一般的な探偵社では考えられないようなユニークな依頼がやって来るのですが、どれも解決するには一筋縄ではいかない骨の折れる案件です。
手がかりをもとにロジックを立てて、解決へと導く。探偵小説の作法を踏襲していますが、安楽椅子探偵としてその役割を果たすのは、最凶、ではなく最強の妻なのであります。
とにかく、奥さんが強いんです。探偵の我妻強さんに同情を禁じ得ません。涙なくしては読めない本作。皆様も一緒に、我妻さんを応援しましょう!
ミステリーをベースにした様々な作品を書き上げる作者の最新作!
もちろん探偵が出る以上、しっかりとミステリー作品なのですが、探偵がかなりの恐妻家ということで極上のコメディーに仕上がっています。
妻をあまりに恐れる探偵の内なる声というかボヤキの数々。
それでも妻の顔色を窺わずにはいられない中年探偵の悲哀。
そんな心の声は我関せずの暴君の妻のカッコよさ!
そう、この妻がまたすごいんですよ。とびきりの美人で、関西弁で、なんか大物で、鉄拳制裁もちょくちょく。
しかし同時に頭脳明晰でわずかなヒントから真相をズバッと明らかにしていくのです。
もう、とにかく面白いんですよ。
恐妻家ならではのシチュエーションを活かしたエピソードの数々。
なぜか美人さんからの依頼も多く、主人公を影から応援したくなるんです。
とにかくキャラクターとストーリーがガッチリとはまった素晴らしい作品です。さらにミステリーの奥深さもまたさわやかな、すっきりとした読後感を与えてくれます。作者さまの作品はどれもそうですが、この作品もまた傑作でした!
連載中のこの作品、ぜひ読んでみてください!
そして一緒に主人公の未来を見届けましょう。
探偵として日夜働く主人公。その以来のほとんどが不倫の調査だった。しかし、今回の不倫調査には裏があって——。しかもそれを解決してくれたのは、最強の主人公の妻っだった。妻の命令には絶対服従。口答え無用。電話はワンコールまで出ること。などなど、主人公には絶対厳守の掟があった。そして愛娘たちもそんな妻に影響され、主人公の肩身は狭くなるばかり。
そんな主人公のもとに、成人したばかりの女子高校生が依頼に来る。依頼内容は自分の父親の素行調査だった。何故、娘が父の素行調査を依頼してくるのか謎のまま、調査を開始するが、調べれば調べるほど、依頼人の父親は人格者だった。しかし、その調査の途中で、主人公が元勤めていた調査会社や、悪徳週刊誌記者などが絡んでくる。そこでも活躍したのが、主人公の妻だった。そして妻に憧れた依頼人の女子高生は、バイトとして、働くことになる。
そして、主人公のもとに驚きの依頼が舞い込む。それは夫婦交換して欲しいという依頼だった。主人公はこの依頼を受け、依頼人の妻と暮らし始めるが、その妻は催眠療法を主人公に勧める。一体この依頼の目的は何のか?
超絶美人でモデル体型の妻は、関西弁で怖い言葉を平気で発する。
果たして主人公と妻の夫婦関係は上手くいくのか?
そして仕事のパートナーとしても最強の妻は何を想う?
是非、御一読下さい!
探偵といえばハードボイルドなイメージが強い自分。
タイトルを見た瞬間、ハードボイルドな探偵の妻の作品だと期待していたが、凄い意味での期待を裏切るときた。
主役は旦那。
だが彼はドラマのように犯人を言い当てるのではない。
恐妻家であり愛妻家である。よくある探偵の一人である。
地道に尚且つ丁重に、その足で情報を集め、時には耐えに耐え情報を探ると、調査という謎解きで読者の引き込んでいく。
更に引き込ませるのが妻の励まし(オブラート)にて旦那が奮起すること。
加えて、妻独自の繋がりが謎解きに繋がるのだから脱帽である。
母は強しとあるが、少しは旦那さんに寛容さを持って欲しいのである(飲み屋とか)
タイトルの時点で既に優勝している本作ですが、内容も抜群に面白いです!
『最強の妻』を持つ生真面目な探偵の奮闘を描く、この物語。
彼は張り込みや潜入調査の最中であっても、妻から着信があったら野暮用でも即座に対応しなければなりません。少しでも後回しにすれば、命に危険が及ぶから。
そもそも女性が苦手で、妻にビビり散らしつつも、きちんと丁寧に仕事をやり遂げるのが我妻探偵のすごいところ。
妻は妻で、かつての業界の太いコネをフル活用して依頼の解決に一役も二役も買うという、つよつよ美女。
ここにもう一人のスタッフ・津曲くん(三枚目/意外と有能)を加えて、我妻興信所は回っています。
お客さんからの相談内容は、現実の興信所でもよくある浮気調査や身辺調査が主体。
依頼の裏にある人間関係や、二転三転する真の問題点を紐解いていくストーリー展開は、リアリティ抜群で読み応えがあり非常に面白いです。
完全なるかかあ天下ながらも、ちゃんと愛で結ばれた我妻夫妻の関係性も絶妙。
整然とした語り口でシュールな笑いを誘いつつ、お仕事ものの面白さもしっかり味わえる作品です。
毎日の更新を本当に楽しみにしています!!