概要
教師になった葉太は、公園でかつての恋人の面影を持つ生徒に出会います。
作戦は、
・ためらいなくゴリ押す
です。
どうぞよろしくお願いします。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!その語り口は、誰に向けて?
とにかくひとつなぎに長くつづく文章が独特のリズムがあってそれでいて過不足なく状況がつながってラップを聞いているみたいに止まることなく言葉は流れていきますがしれっとそこにシリアスな状況が挟まれていてふいにぎょっとして、と完全に伝染ってますね。それくらい芯の強い、たくましい文章力でした。
目まぐるしい文章で構成された1話と2話が終わり、最後の3話は一転して落ち着いた通常の文章体で幕を閉じる。振り返るとあの騒々しい語り口は、混乱のさなかにある自分に向けてのようで、だからこそ最後の落ち着いた語り口は、ともかくよかったねと声をかけたくなる安心感があります。
文章の楽しさを改めて知ることのできる、心地よ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!気持ちに寄り添った文体、これが本来の技術というもの
他の方たちも触れられている通り、3話仕立てのこの小説の1話目と2話目には独特の文体が用いられています。これは主人公である葉太くんの一人称小説なのですけど、1話目と2話目の地の文(葉太の語り)は、句読点が打たれることなく、滔々と、延々と、途切れなく、長い文章が続いていきます。もちろん、長文を破綻することなく成立させているその文章力の高さ自体素晴らしいのですけど、本当の素晴らしさは別のところにあります。
なぜ1話目と2話目にこのような特殊な文章表現が用いられているのか。さらに、なぜ3話目だけが通常の一般的な文体になっているのか。
ネタバレになってしまうので、詳細は語れませんけど、葉太くんをあ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!読む前に深呼吸必須!文字列に圧倒されたら負けだ!
同じプロットからお話を作るという自主企画参加作品です。過去に開催された同じ自主企画でも毎回高い評価を受けておられた作者さま、今作もプロットを正確に押さえた見事なお話を展開されておられます。
が、そんなことはわりとどうでもよくて、この作品、読む前に必ず深呼吸してから読んでください。でないと迫りくる文字列の塊で圧死します。
何言ってるか分からない?ごもっとも。とにかく深呼吸を三回して覚悟を決めてページを開いてください。500字に一回しか息継ぎはできません。まじ取り扱い注意な作品なのです。
ただし保証します。文字列のガトリング砲に耐え切ったに暁には「これが新しい文学手法なのか」と必ず感動でき…続きを読む