第21話 番外編 当選した書籍の紹介 その3

 滝本竜彦『NHKにようこそ!』(角川文庫)


 ひきこもりの青年が一人の少女と出会い、様々なことに巻き込まれるという内容です。角川文庫が七十周年を迎えた頃にあったアンケートの中に、好きな角川文庫の作品を答えるというものがあり、この書籍の感想を書きました(余談ですが、この小説はとても好きで、自分のブログにも感想を載せたことがあります)。アンケートの項目は他にもあった気がするのでもしかしたら当選した理由ではないかもしれませんが、紹介したいからここに書かせていただきます。


 初めて裏表紙のあらすじを見たとき、声を出して笑いそうになりました。しかし、書店の中で笑うのは恥ずかしいので、すぐに買って帰って読みました。


 前半は面白くて笑っていました。けれども、途中からは泣きながら読みました。


 主人公の佐藤、ヒロインの岬のどちらにも共感できるところがいくつかありました。境遇は彼らとは異なりますが、性格やものの考え方など、私自身のことについて書かれているのではないかと感じる場面が多かったです。この本を読んだ時期は「第8話 詐欺に気を付ける」で書いたカルト宗教から離れた少し後だったこともあり、宗教に関連することで葛藤している岬のことは特に印象に残りました。

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