第5話 誤字・脱字に気をつける
インターネットを使い始めたばかりの頃、自分の意見を書く場所といえば、真っ先に思い浮かぶものは掲示板(BBSとも呼ばれる)でした。私の知っている限りでは、当時の掲示板はどれも最初に、マナーに関する注意書きが書かれていました。
その中の一つが、「投稿する前に自分の文章を読み返してみて、大丈夫だと思ったら投稿しましょう」という類のものでした。
その注意書きを読んでからは、掲示板に限らず、文章を書いた後には大丈夫か確認するという作業をしてきました。その結果、不安になりメールの返信に数日かかることが何度もありましたが、私の場合は遅くても周囲に否定されることはなかったので幸いでした。ちなみに現在は誰ともメールのやり取りをしていなくて、煩わしいことから脱却できたという嬉しい気持ちがあります。
カクヨムに投稿する際にも、誤字・脱字はないか、間違った言葉を使っていないかなど、読み返して確認する作業はしてはいます。
しかし、何度も読み返したのに投稿後に誤字があったことがわかったということがありました。また、小説のタイトルを間違えていたこともありました。
懸賞に応募するときも、誤字・脱字には気をつけてはいます。それでも、大失敗したことがありました。
自分で作った作品を送るタイプのものなので、正確には懸賞ではなく公募になるのですが、 PHP研究所による「第3回 54字の文学賞(#54字の物語)」(記憶があいまいですが第3回で合っていると思います)に応募したときのことです。
専用の原稿用紙に54字の物語を書いて投稿しようというもので、応募できる手段にはTwitterとはがきがありました。Twitterは利用していなかった(現在も利用していません)ため、専用のはがきで応募することにしました。
物語を書くところまでは良かったのですが、その後が問題でした。
宛先に書く「御中」の「御」という字を間違えました。普通のはがきに書き直せるタイプのものだったら新しく用意できたのですが、専用の原稿用紙を新しく用意することができませんでした。
それでも応募したいと考えて、慌てて迷った結果とった手段は、「はがきの空いているスペースに言い訳を書く」というものでした。しかも、無理矢理書いたため字が小さくて読みづらいものです。
それだけでなく、自分の個人情報を記入する欄も間違えました。そして、やってしまったことが、「ごまかすためにシールを貼る」というものでした。
そのようなはがきを送ったことを、今は後悔しています。というのも、「54字の文学賞」は、「54字の物語」シリーズの著者、氏田雄介さんが選考をしているからです。尊敬している人が失礼なはがきに目を通したのかと考えると、たいへん申し訳ないことをしたと思います。できれば、あのはがきを見たとしても、あまり気にしないでいてくれたらと願います。
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