第8話 詐欺に気を付ける

 数年前、あるクロスワード雑誌が景品表示法に違反していたというニュースがありました(雑誌名や実際の当選者数は、検索すると出てきます)。


 また、書籍の中には、「感想をいただけると抽選でお礼を差し上げます」のような言葉が載っている専用はがきが挟まれていることがありますが、その中には、危ないものもあります。今回は、そのことについて書きます。


 今年一月、デパートで購入した、鴨長明の「方丈記」をテーマとしたとある本を読みました。中身自体はどちらかといえば面白かったです。

 その本にも、感想を送るためのはがきが挟まれていました。


 ただ、それ以前に目にしてきたはがきはお礼の品を「抽選で」送ると書かれていたのに対し、そのはがきは、「全員に」送ると書かれていました。全員に送ることは本当にできるのものなのだろうかと気になって、ネット上で調べました。できることはできるようでした(絵はがきらしいです)が、問題は別のところにありました。


 その書籍の出版社は、とある団体の関連企業で、その団体を宣伝するような書籍を扱っているところでした。そのとある団体が行ってきたことは、大学生などを対象とした偽装勧誘です。団体名や実際の活動内容を隠して誘います。


 その団体とは別の団体なのですが、私自身、大学生の頃に偽装勧誘をされたことがあります。サークル活動だと言われて約一か月関わりを持ったところが、実際はカルト宗教でした。

 だから、偽装勧誘をしている団体には抵抗感があります。偽装勧誘をするための活動費用に使われるかもしれないと思うと、お金を渡したくありません。また、もしかしたら会員の数として扱われるかもしれないと考えると、個人情報も渡したくありません。


 結論として、その書籍の感想は、出版社に送らないことに決めました。しかし、書籍自体は購入してしまったため、少しとはいえ、お金は払ってしまいました。今は後悔しています。


 書籍が置かれていた場所がデパートだったように、どれが安全でどれが危険なのか判断することは、非常に難しいです。けれども今後は、できるだけ事前に正しい情報を得ておくなどして、気を付けたいです。

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