食卓

 今は亡き向田邦子を偲ばせる傑作! 個人的な話で恐縮ながら、祖母が遺した暮らしの手帳を読み返す事が稀にあり、本作の主人公の気持ちが間接的に理解できる。
 姉に対する怖々した愛情も非常に良く描かれており、その姉が主人公にとある事柄を教える場面はまさに文学だ。
 必読本作。