主人公はある日、テトラポッドの上で海を見つめる少女に出会う。主人公は少女を遊びに誘うが、結局浜辺で海を見ていた。名前も聞きそびれた少女と再び会う約束をして、主人公は少女と別れた。
そんな日の夢か幻かの中で、主人公は海に沈む体感を得る。そしてその海の底では、彼女が待っていた。彼女は自分の名前を見つけて、捕まえられれば、主人公は失ったものを取り戻すことが出来るという。ここから主人公の、失われたものを探す幻想的な旅が始まる。
度重なる暗転と幻想の中で、主人公は大学生になっていた。主人公は講義室で彼女の名前を聞く。そして突然の告白。
果たして、主人公は彼女と再び会うことは出来るのか。
海の底で、彼女を見つけられるのか。
幻想的な世界観の中で、忘れられない日々が始まる。
是非、御一読下さい。
海洋信仰、というものがある。
人は食べ物を恵んでくれる自然を人に置き換えたある種の擬人化のようなものだ。
しかしそれ以外の形で神を見るとしたら?
人は神を見る際には何かしら極限的な状況にあるのだという。
フリーダイバーの動画を見た時、自身と、そして挑むべき馬との心境を「対話」というのもあながち間違いではないと強く感じた。
話は少し逸れたが、不可思議なことには極限的なことがつきものである。
走馬灯であったり、ゾーンであったり。
それが彼女たちにとっては××××だったという。
不可思議が不可思議を呼び、重なる。
故に現実との境が曖昧になる。
幕が上がり
そしていつか
幕が下がる
そしていつか
幕が上がる
あの終わった演目はもう見れない。